2024年10月22日火曜日

26日は田辺農園バナナが飯能に    🍌美味しいエクアドルバナナ🍌

飯能の皆さんにはすっかりお馴染みになった、田辺農園バナナ。26日にはブックマークで販売します。そして、これはエクアドルでの教育支援に全額寄付されます。今日はそのお話を田辺さんにお聞きした時の記事をご紹介します。

田邊さんにバナナの話を聞く 

自然の力を活かす:有効菌の働き


サネでは、年に2回ほど飯能祭りなどの際に田辺農園からご寄付いただいたバナナを1100円で皆さんにお買い上げいただき、この収入をエクアドルでの事業のために使っています。もっちりとした濃厚な甘さの大ぶりのバナナが大人気を呼び、事前にたくさんの予約が入ります。このバナナの美味しさの秘密を田邊正裕さんに伺いました。

杉田:2006年に私が農園を訪ねたときに、当時日本でも話題になっていたEM菌、ぼかしを使っていたのが印象的でした。今も続けていらっしゃいますか?

田邊:はい、ずっと使ってきています。EMとは Effective Microorganisms(有効微生物群)のことで、発酵して酵母菌や乳酸菌などの安全で有用な多種の微生物が増殖してくる。これがぼかしという肥料になるんですね。この有効菌が増殖する力を土に還元します。生きた土から作るバナナ栽培法です。バナナの残渣など農園から出る廃棄物を使って、畑に返す循環型農法を行っています。ゴミは出しません。土は長い間使ってくる間に疲弊してくるのですが、外から化学的に養分を与えるのではなく、土にある養分を分解して根が吸い取るというプロセスを作り出すという、持続性を保つための一つの方法、自然な形の循環農法ですね。

杉田:今サネはカヤンベの学校で学校菜園支援を行っていますが、自分達で肥料を作れるようにと昨年からコンポストを指導しています。これとは違うのでしょうか。

田邊:コンポストは完熟なのですが、ぼかしはその前の熟し切っていない段階なのです。生きているかどうかということでしょうか。ですからどうしても不安定で扱いに技術が必要になるという面もあります。

杉田:バナナは病気に弱いと聞いていますが対策はどうしておられますか。

田邊:有効菌があるが為に根が張って養分が吸いとりやすく、病害菌に強くなるのです。薬品に頼らず植物が持つ力を活かすというのが我々のコンセプトなんです。

杉田:この考え方はバナナに限らず、色々なことに共通している気がしますね。

田邊:そうなんです。田邊農園も進歩していまして、研究室を持っています。EM菌以外にも他の菌を増殖しています。アジアなどで十数年前から脅威となっている病気がありまして、南米にも2018年に上陸しました。コロンビアやペルーにもみられます。でもエクアドルにはまだきていません。この病気は土を汚染するのですが、これに対抗する菌を増やそうと努力しています。 

*元々自然が持っている力を活かすこと、それが持続可能性につながるという考え方にとても感銘を受け、希望を感じました。

(インタビュー杉田優子 写真は田辺農園を訪問した時のもの。)

 
写真:バナナは一本の木にひとふさしかならない。丁寧に世話をするスタッフ。
収穫したバナナはこの滑車のついたロープでセンターまで運ばれる。






センターでの洗浄の様子。洗浄は薬品を使わず酢酸で。
トラックに積み込むまでの速さが勝負。青いまま温度調整をしたトラックに運び込まれ、港から船でそのまま日本へ。




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