現地では大統領選挙が行われ、新しい大統領が決まって体制が一新し、現地ではその影響もあって全ての手続きが選挙前から長期間にわたって滞っています。また、物価高騰が著しく人々の生活はますます困窮しており、毎日給食提供への努力をしている学校でも大変な状況が続いています。
このような中、9月から事業期間が始まったLUSH助成の『アンデス山間部の小学校に安全で栄養豊かな自校給食を届ける調理室と学校菜園の改善事業』ですが、今に至るまで政府の承認が取れず、スタッフはカヤンベ教育局や首都のキトにある教育省に訪問をして早く承認するよう要請していますが、事業に問題があるというのではなく、単に『自分たちには決める権利がない』という理由です。それでもようやく45日以内に対応するという返信が来ましたので今年中の承認が期待されます。中央集権的な傾向が強く各部署が有効に機能できないという、エクアドルが抱えている大きな問題が顕著に現れていると言えるでしょう。
しかし、現地では『やれることをやる』という粘り強い努力が続いています。現地責任者のヘルマンは10月に病気に倒れ一時心配されましたが、治療と多くの人の協力にも恵まれて元気に復活し、学校訪問や行政との交渉を継続しています。以下、9月以降の事業の進捗をご報告します。
1. 学校菜園
野菜の苗を購入し(第一段階)、5校に配布(1校カルロスビセンテアンドラーデ校を除く)
2. ウンベルト フィエロの調理室修理
・スラブの防水工事が完了(現地での寄付によってペペ・アルメイダ氏の管理のもとで8月に作業が行われた後、一部残っていた工事)
• 煙を排出するためにキッチンに鉄製のパイプを使用した煙突の設置
• 陶器はキッチンカウンターに置くために購入• 調理器具の購入
その他機材はすでに学校に到着しており、今後数日間、それぞれの作業が続けられる予定
3. ラファエル・コレアの調理室修理
• 必要な資材の見積もりをとる
• 11 月 29 日に資材購入し学校に運ぶ
調理器具
・ミキサー、ナイフ、まな板を購入
・おたま、鍋、鍋はカヤンベに在庫がないため、保留中。 ただし、12 月の第 1 週には購入が完了し、学校に届けられる予定