エクアドルの田辺農園バナナからの寄付です。直接エクアドルから送られてきます。
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SANEは、カヤンベの山間部小学校を支援する活動とは別に、設立時からずっと続けてきた中高校生への奨学金授与と毎月の日本人会員との文通や講習会を通した奨学生事業も行っています。奨学生数は36人と多くはありませんが、一人の子どもに時間をかけて丁寧に成長を見守っていくこの事業は学校全体を支援する事業とは違った良さがあります。
少し遅くなりましたが、昨年の秋に決まった新しい奨学生のご紹介をします。子ども達の生活背景の厳しさが感じられます。キトの奨学生担当のヘネシスさんは、奨学生の選考を経て次のように語っています。
キト支部では、書類審査、家庭訪問、面談を経て、9名の学生を選びました。オンラインで課題を提出するためのタブレットを持っていない中で成績を伸ばしている子、母親しかいなくても頑張っている子、二人のベネズエラ出身の子も選ばれました。彼らは移民であることで、学校でいじめを受けています。奨学生になって交流を持てるようになるのは彼らにとっても他の子にとっても良い経験になると期待しています。
SANEではこの奨学生一人ひとりに文通相手を募集し、今では全員が日本人の会員と手紙の交換をしています。一般的には以前と比べると手紙を書く機会は減りました。そんな中で文通相手になってくださった会員の皆さんは、何を書こうかと悩む時もあるようですが、楽しんでくださっています。手紙の中で家族がコロナに罹ったとか、事故で亡くなったとか、家を追われたなどといった事情に驚かれて担当に問い合わせがあることもあります。奨学生部会では毎月現地担当者と会議を持って情報交換をしていますが、文通相手の方が手紙の中で知る情報も貴重になります。みんなで一人一人の子どもの成長を見守っています。
次回は文通の様子をお伝えします。
学校菜園では種子を配布していたのですが、発芽が難しく育たないケースが多かったので、一部を除いて苗を配布する方法に変更をしました。苗の種類は次のとおりです。
Acerga アセルガ(フダンソウ)、agí 唐辛子、apio セロリ、brócoli ブロッコリー、Cebolla patena 玉ねぎ、cebolla puerro ネギ、cedrón セドロン(ハーブの一種)、cilantro コリアンダー、col blanca 白キャベツ、col bracera キャベツ、col morada 紫キャベツ、coliflor カリフラワー、espinaca ほうれん草、hierba buena ハーブ、hierba luisa ハーブの一種、lechuga crespa フリルレタス、lechuga repollo レタス、maggy マギー、menta ミント、 nabo chino カブ、orégano オレガノ、papa nabo カブ、pepinillo 小きゅうり、perejil パセリ、pimiento ピーマン、rábano ラディッシュ、remolacha ビーツ、romanesco ロマネスコ、romero ローズマリー、ruda ヘンルーダ、tomate riñón トマトリニョン、tomillo タイム、toronjil レモンバーム、zanahoria にんじん、zuquini ズッキーニ
コロナ対応追加事業は、グスタボアドルフォベッケル校(16日)、ルイスウンベルトサルガド校(17日)、ヘネラルアントニオエリサルデ校(18日)において2回目を実施中です。5回に分けて保護者全員に調理体験をしてもらい、それを毎回子ども達全員に食べてもらおうという内容で、1回目は12月に終わりました。
写真はまず肥料の配布(2月10日)。エクアドルにおけるコロナ感染症の数は、100万人あたりの感染者数では日本の半分以下に減ってきています。下のグラフは日本、エクアドル、アメリカ合衆国のものです。現在最も多いのが日本、最も少ないのがエクアドルです。
エクアドルでは、感染者数が増えた1月はほとんど動けなかったのですが、感染者数の減少を見て、サネは事業を行なっている6校に対して、2月は毎週のように講習会を実施しています。また、各学校でも給食の提供ができるように独自の努力を始めています。ラファエルコレア校の様子です。日本のように教室で食事!
コロナ感染者数がピークを過ぎた様相のエクアドルは、1月末には100万人中の感染者数が日本よりも下回りました。政府は学校での授業を希望者に限って行うという措置をとっています。
このような中、子ども達により良い食事を提供できるように、給食の実施を持続可能なものにしていきたいと、カヤンベの事業校6校では日々努力が進んでいます。事業校6校のうち、3校はコロナ禍以前に既に自分達の力で週に何回か(2校は毎日)の提供が実現していました。しかし、残りの3校はいろいろな問題が重なっていて給食の実施が困難な学校でした。
以前にもこの欄にご紹介しましたが、現地スタッフとの話し合いの中で、給食の実施のために最も必要なことは、みんなが『給食があってよかった!』と実感することだと一致し、そのために全員の保護者に給食調理体験をしてもらい、保護者の手で作られた食事を子ども達に食べてもらおうという『コロナ対応追加事業』を計画、実施することになりました。この3校は子どもの数が200人〜250人で、家庭数は100程度です。人数が多いので5回に分けて給食の調理と栄養を学ぶ講習会を行うことにしました。
12月に第1回の講座を実施した後、コロナ感染症が急増し、1月は学校が休校になって実施できなくなったのですが、今月は感染症数の減少とワクチン接種が進んだおかげで各校2回の講習会が進んでいます。同時に別の3校への農業と栄養の通常講習会も実施しています。
通常講習会
Nº | 日程 | 実施校名 |
1 | 2月 8日(火) | General Antonio Elizalde 校 |
2 | 2月10日(木) | Humberto Fierro校 |
3 | 2月11日(金) | Rafael Corea校 |
コロナ対応講習会
Nº | 日程 | 実施校名 |
1 | 2月16日(水)2回目 | Gustavo Adolfo Bécquer 校 |
2 | 2月17日(木)2回目 | Luis Humberto Salgado校 |
3 | 2月18日(金)2回目 | Carlos Vicente Andrade校 |
1 | 2月23日(水)3回目 | Gustavo Adolfo Bécquer 校 |
2 | 2月24日(木)3回目 | Luis Humberto Salgado校 |
3 | 2月25日(金)3回目 | Carlos Vicente Andrade校 |
給食を支える学校菜園事業も土づくりなどが進んでいます。現地から連日送られている写真をご紹介します。
ヘネラルアントニオエリサルデ校の土造りの様子(2月3日)