エクアドルのCOVID19感染者数は増減を繰り返しながらも、日本でもニュースになったピーク時の30%程度になっているようです(12月18日754人coronavirus en Ecuador)。一番多いのがSANEの活動地でもあるピチンチャ県です。人々の間にはまだ強いコロナウイルスへの恐怖心があります。
政府は現在のところ来年1月から通常の学校での授業に戻る準備をするようにと伝えたようですが、そのためには定められた基準をクリアしなくてはなりません。生徒はマスクの着用はもちろん、各自が消毒液を持参すること、学校も手洗い場の設置や消毒など細かく条件が決められ、その上で保護者が子どもを学校にやることに同意する署名が必要です。スタッフのダーウィンはカヤンベ市の中心部にある大きな高校の教師をしていますが、24名ほどのクラスの中で子どもを学校にやることに同意しているのは3人だけだと話しています。山間部の学校でも実の事業校6校のうち3校は教師と保護者は子どもをできるだけ早く学校にやる事で一致していますが、残りの3校は保護者が反対しているそうです。背景には保護者と学校との信頼関係や、保護者にかかってくる経済的負担(マスクや消毒液を買うためのお金)の問題があると推察されます。それでも、先日6校に肥料が運び込まれ(写真上)、保護者や先生方が学校菜園で仕事をしました。子ども達が学校にくる日のために、菜園での活動が始まっています。この間、大和証券福祉財団の助成、彩の国さいたま国際協力基金による耕運機の導入(写真下)、ビニールハウスの改修、水道管の設置など学校の先生方も保護者も学校菜園の充実のために休まず仕事をしてきました。1月には学校に子ども達が戻ってこられるようにと願っています。SANEはここ数ヶ月、コロナ追加事業についてJICAとの交渉を重ねてきました。やっと最終段階を迎え、来年早々には衛生講習会、調理講習会、手洗い場の設置などの事業が実現しそうです。事業の正式決定がされたらお知らせします。