2019年3月27日水曜日

講習会始まる

3月18日から22日にかけて、事前調査として子どもへの聞き取りと校長先生へのインタビュー行いました。子どもへの聞き取り内容は、朝ごはんを食べているかどうか、学校で空腹を感じることはあるかどうか、学校で何を食べているのか、それはどこで買ったのかというものです。
今回大変印象深かったのは、事前調査で訪問した6校のうちすでに給食(補助食)を提供できている学校は3校で、それぞれ学校の購買を廃止していました。特に最後に行ったサンパブロ・ウルコ村のウンベルト・フィエロ校では、子どもが学校でお菓子を食べることを全面的にやめることにしました。通常カヤンベの学校では子ども達が教室の内外で休み時間中に自由に食べ物を食べています。そのせいで菓子の包み紙などのゴミも多く落ちています。ウンベルト・フィエロ校は校内にゴミがなく、落ち着いた雰囲気でした。アソシアシオン・ピタナ村の小規模校ラファエル・コレア校でも給食を始めていました。ソハエのスタッフのアンドレアがこの二つの学校を訪ね、この経験をまとめていました。
さらに今回の事前調査の中で、遠隔地のピサンビージャのヘネラル・アントニオ・エリサルデ校でも購買をやめ、給食のメニューを作って出していルことがわかりました。昨年までにはみられなかったことです。
食事を出している学校と、購買に頼っている学校とでは全く子ども達の様子が違います。訪問した私(杉田)自身が改めて学校で食事を出すことの大事さを認識しました。
今回は、こうした経験も講習会で伝えることにしました。
講習会は、25日から始まりました。後から現地に着いた栄養専門家の黒岩晴子さん、現地スタッフの農業専門家ヘルマンとアンドレア、元カヤンベ教育委員、大学の先生で先住民言語を話すセグンドさん、元奨学生で大学で農業を勉強したジョセリン、農業産品加工を大学で学んでいるモニカと一緒です。
初日はカルロス・ビセンテ・アンドラーデ校、昨日はルイス・ウンベルト・サルガド校でしたが、どちらも過去に食事を出していた経験がありますが、現在は出せていない学校です。再開するには何が必要なのか、先生方や保護者の皆さんと一緒に考える機会になりました。





2019年3月18日月曜日

2019年エクアドル出張について

3月から始まったJICA委託事業のための出張が3月14日から実施されています。
出張計画の概要についてお知らせします。
1.    出張目的
 (1) JICA草の根支援事業の開始にあたり、事業の確実な実施のために、現地カウンターパート、行政、事業実施校教師に事業の共通理解を図り、意見交換を通して計画をより良いものにする
 (2) 栄養講習の実施を通して、給食実施の重要性をみんなで認識し、事業への取り組みの動機付けとする。
 (3) 出張者の、現地の状況のより良い理解の機会とする。

2.  活動概要
 (1) 現地カウンターパートSOJAEとの事業に関する打ち合わせ
 (2) 学校給食連絡協議会の開催
 (3) 事業実施校での学校給食委員会の開催、学校菜園と食事の状況調査、講習会の開催のための打ち合わせ
 (4) 事業実施校での講習会の開催
 (5) カヤンベ市保健省、同教育省を訪問し、事業について説明をし、協力を要請する
 (6) JICAエクアドルを訪問し、打ち合わせ、報告を行う

3. 学校訪問
期間中事業実施校(6校)を2回訪問します。1回は講座の準備と事前調査、2回目は講座の実施のための訪問です。

4. 講座について
目的:学校でより良い食事を出すことの大切さを認識することによってこの事業への動機付けとする
対象者:事業実施校の教師と保護者
内容:90分の参加型ワークショップ
①グループになって理想の食事を考える
②子どもの食事について心配なことなどを出し合う
③事前調査の報告(子ども達の学校での食事の状況)
④(手作りの食事を提供している)ウンベルト・フィエロ校の経験を聞く
⑤学校での食事の提供に向けてできることを考える
⑥先生方の学校菜園と食事の提供についての現状の報告

2019年3月2日土曜日

ピサンビージャでの学校菜園

ピサンビージャはカヤンベ中心部から車で1時間以上山の中に入っていったところにある村す。中心部から離れており、交通は不便で貧困も厳しい地域です。村に入と程なく村の学校であるアントニオ・エリサルデ校と併設された保育園が見えてきます。の学校には高校3年生までの課程があり、全部で300人以上の生徒達がいます。こんなにたくさんの子ども達はどこから来るのだろうと不思議になる程ですが、家々が離れているので簡単には見つけられないのです。
保健省の健康調査によると子ども達の寄生虫、そして栄養不足が問題になっています。お腹を壊す子どもも多いようです。学校が中心地から遠いこともあって先生方は長く勤めることが少ないので、学校の経営は大変な様子です。それでも校長先生は前向きな人で、全ての生徒達をよく知っています。この学校にはSANE/SOJAEの奨学生も通っています。広い農園を持っていて、保護者も学校に来て野菜を栽培したり畑の世話をしたりしています。学校では食事を出そうと保護者も先生方も頑張っています。収穫があったときはお母さん達が料理して出したり、子ども達が家に持って帰ることもあるそうです。
この学校の先生から今日届いた元気な写真をご紹介します!