2014年2月19日水曜日

Yaeさん、福島への思いをエクアドルコンサートで歌う                         23日は飯能市民会館でのエクアドルコンサートへ!

大雪で飯能も孤立集落が出てしまう等、大変な状況が続いています。けれども今週は雪は避けられそうです。
2月23日のコンサートが近づいてきました。実行委員会は開場を満席にして、おいでになったみなさまと演奏者とが一体になって楽しめるコンサートにしたいと連日がんばっています。
今回のコンサートは、SANEの長年のおつきあいの木下さんと菱本さんのお二人に加えて、加藤登紀子さんの娘さんの、Yaeさんがおいでになるのが大きな特徴です。



えっ、なぜフォルクローレコンサートにYaeさんが?と思われる方もおいでになると思いますが、実はこの3人は福島の飯舘村を支援する活動でつながっているのです。
彼女のブログには次のような言葉があります。

☆  ☆  ☆  ☆

3.11に奪われたたくさんの命。
 でも同時にたくさんの命がこの世に誕生しました。
 たくさんの愛に支えられて。

 失ったものは多いけれど、何が一番大切なのかを感じることができました。
 一番大事なのはお金や地位などでは絶対ない!
 家族や地域が共に幸せに暮らすことです。

 この小さな子どもたちに、私たちは何をしてあげられるだろうか?
 これからずっと先の未来まで子どもたちの笑顔を絶やさないために。
 

 ☆  ☆  ☆  ☆

震災の日に生まれた子どもたちの映像と共に流れる“Happy Birthday” を覚えていらっしゃる方もいらっしゃるでしょう。その歌を歌ったのがYaeさん。またご自身も有機農業を実践され(千葉にあるコンサート実行委員長の東城さんのセカンド・ハウスのご近所だとか)、持続可能な社会をどう作っていくのか、お母さんの加藤登紀子さんと共に行動に移しておられます。11月にはお子さんが生まれたばかりです。そして小田急電鉄のCMソングも歌われたとか・・。

そんなYaeさんの素敵な歌声が飯能で聴けます!どうぞ、おでかけください。チケットの売れ行きは順調ですが、まだ入手可能です。
座席はすべて自由席です。会場は小ホールですので、どこに座られても一体感があり、感動を共有できると思いますが、開場が1時間前(午後2時)からと早いので、どうぞ早めにお出かけください。SANEの活動紹介、震災後の日本とエクアドルをつないだ活動の紹介、楽しいお店でのお買い物など、開演まで充分に楽しんで頂けると思います。

2014年2月16日日曜日

フォルクローレ楽器と、エクアドルコンサート出演者の菱本幸二さん

まずは、アンデスの音楽で使われる楽器を紹介します。この中のいくつかは当日ふやふやでも販売しています。

サンポーニャ:スペイン語でパンパイプのこと。長さの違う葦や竹の笛を2列に束ねた管楽器。下端は節でふさがっており、ビンの口を吹くのと同じ原理で音が出る。大きさにより楽器の名前が異なる。(写真はサンポーニャを吹く菱本さん)
ケーナ:アンデスのフォルクローレ演奏に用いられる楽器の中で、もっとも有名な管楽器。葦や竹で作られたリードのない縦笛で、表側に6つ、裏側に1つの指孔があけられている。
チャランゴ:アルマジロの甲羅を共鳴胴にして作られた撥弦楽器で、2本ずつ5組の複弦が張ってあり、小型のため高い音域が出る。動物保護のため、今日では木製のものもよく見られる。
ボンボ:太い木をくりぬいたり、板を張り合わせて円筒にしたものに山羊や羊、牛などの皮が張ってある。肩から吊るして2本のバチで演奏するのが一般的。
チャフチャス:山羊や羊の爪を縦にたくさん結び付けてあり、手で振って音を出す。独特の雰囲気を醸し出す打楽器の一種。

菱本さんは、アンデス音楽を世界に広める「アカパナ」と一緒に活動しています。

アカパナとは古代文明のピラミッドの名前です。リーダーのロランド・エンシーナスはケーナの第一人者で伝統的な楽器を復活させたり、各地の名曲を発掘するなどの功績で知られた人。'99年に結成し、海外でも高い評価を得ていた「ムシカ・デ・マエストロス六重奏団」を'05年「アカパナ」に改名して豊かなボリビア文化と心を世界中に紹介し続けているグループです。今回はメンバーがどなたか来るかな?

菱本幸二さんのプロフィール

13歳でケーナ、シークに出逢い、大学在学中より演奏活動を始めました。'90年~'96年ボリビアに滞在し、ムシカ・デ・マエストロス他数々の実力派アーティストと共演し、30枚以上のアルバムに参加。ムシカ・デ・マエストロス、アカパナとは数回にわたりヨーロッパ公演を行っています。'01年にポプラ社の総合学習のほんでボリビアの笛紹介に掲載された他、'02年には日本教育図書センターのDVD小学校教育実践指導全集のボリビアの笛の紹介にも出演しています。'01年ラ・パス市よりボリビア音楽への貢献を表彰されました。
そして、奥さまのクラウディアさんは飯能国際交流協会(HANIES)のスペイン語教室の先生もされています。当日もきっとお会いできるでしょう。出演はどうでしょうね。

アンデスの音楽とボリビアをを菱本幸二さんが紹介します・・

“コンドルは飛んで行く”のメロディーやケーナの音色は、なんともいえぬ郷愁を感じます。この種の音楽は日本でフォルクローレと呼ばれていますが、その宝庫といえるのが南アメリカの国ボリビアです。そこで約40年前に生まれた現代的な演奏スタイルは近隣諸国やヨーロッパの人々に大きな衝撃与えました。アンデス・フォルクローレのほとんどが、このボリビア・スタイルの影響を受けているといえます。
ボリビアは、地形や環境が変化に富んでいる上に、地方ごとに古来の土着文化があり、さらにスペインの影響も強く受けたことから、驚くほど多様な音楽や楽器が生まれたのです。人々の生活は、フィエスタ(祭り)や音楽とともにあります。大地の神パチャママへ捧げるため、あるいはお祝いのために人々は集い、演奏し、歌い踊ります。そうしたボリビアの人々の力強いエネルギーを間近に感じた私は、その感動を日本のできるだけ多くの方に感じていただきたいと心より願っています。

アンデスにいだかれた国、ボリビア

南米大陸の西側を南北に貫く、雄大なアンデス山脈。七つの国にまたがるこの山脈の麓には、数多くの民族が、それぞれ独自の習慣や文化を持って暮らしています。ボリビアのある地域は、昔アンデスでもっとも古いといわれるティワナコ文明を築いたアイマラ族が住んでいました。現在では先住民であるアイマラの血を受け継ぐひとびとと約500年前にヨーロッパから移住してきた人々、そしてその両方の血を引く人々が一緒に生活しています。長くヨーロッパ人に支配されてきた南米にも19世紀には次第に独立する国が現れ、ボリビアも1825年、独立の父シモン・ボリバールにより独立しました。そのボリバールの名からボリビアという国名が付けられました。

みなさん、2月23日のコンサート、開演は午後3時です。お待ちしています!

2014年2月14日金曜日

さあ、いよいよエクアドルコンサート!  木下さんのご紹介

フォルクローレを知らない方でも、コンドルは飛んでいくとか、花祭りというと “あぁ”、と思っていただけますね。フォルクローレは民衆の生活の中から生まれた音楽です。そして私たちが開催するコンサートは世界の音楽を紹介してきましたが、特に力を入れているのがアンデス・フォルクローレです。その中心となる地域がボリビア、ペルー、エクアドル。写真は、フォルクローレ界の第一人者と言われる木下尊惇さん。私たちとは長いお付き合いです。木下さんのオフィシャルサイトから木下さんをご紹介します。

美しく、優しく、愛おしく・・・。

ボリビアの大地から生まれたフォルクローレは、
時と共に刻まれる足跡に、そっと種をまいてゆく。
いつかそこに、美しい花が開くだろう。


これは新しく発売になった木下さんのCDの紹介の言葉です。そう、木下さんはボリビアで世界的に知られるエルネスト・カブレロ氏からフォルクローレを学びました。現在は日本で活躍されていますが、音楽の世界をその背景から深め、彼自身の生き方の感じられるコンサートを作り上げておられます。彼は言います・・
 
現代社会において、音楽は必要以上に商品化されています。売るためだけに作られた、耳あたりの良い音楽は、一瞬の快楽をもたらしますが、あとは産業廃棄物となってしまいます。そこには民衆の意志も行動もなく、生活も伴いません。生活の力であるはずの音楽が、生活を消耗させてゆく姿は、決して良いことだとは思えません。
「音楽を生活者(民衆)の手に取り戻す」これが現代のフォルクロリスタに課せられた使命のひとつだと、木下尊惇は考えています。この時初めて、「音楽によって世界が動くのだ」と、かたく信じて、音楽を奏で続けているのです。
 
また、音楽活動だけではなく、農業にも関わり、さらに飯舘の人々とのつながりを大切にしてコンサートを作っておられます。今回のコンサートではどのような演奏が聴けるでしょうか。そしてどんな話を聞けるでしょうか。楽しみです。
 
2月23日(日)エクアドルコンサート ふるさと
午後2時開場 飯能市民会館 詳しい情報はこのブログのイベント欄をご覧ください。
 



学校は休暇中ですが学校菜園は順調です


カヤンベのサンパブロ・ウルコ、ピタナ・アルトでは学校菜園事業が順調に進んでいます。学校は1学期を終えて休暇中ですが、畑は作物が育ち、2学期に生徒たちが戻ってくるのを待っています。雨の不足はあったものの、ジャガイモの収穫は無事に終わり、種まきした穀物や野菜の芽が出て成長しています。
これは、けして普通のことではありません。このブログで何度かお伝えしてきたとおり、エクアドルの中央集権的な教育改革において、政府はオルタナティブを歓迎してはいません。そうした中をこれまで通り学校菜園を継続し、保護者によって給食を作っているのは、SANE/SOJAEが支援している学校だからこそ。難しい状況の中でこれまでやってきたことをそのまま継続できるということ、それは学校との信頼関係が確かなものであり、政治的な動きの難しい地域をよく知り、保護者とつながりあっているスタッフが適切に事業を進めているからです。
私たちは政府の改革を大切なことだと考えていますが、学校教育の場においてもこのように地域の力を引き出し、伝統的な農業やそれを支えてきた文化を守っていくことも、同様に大切だと考えています。難しい状況の中、どこまでがんばっていけるのか、あるいはどのようにやっていけるのか、先は見えません。けれどもやれることをやっていくことで、これまでと今とこれからのエクアドルの地域の教育を切れないようにつないでいきたいと考えています。
 
2月23日はエクアドルコンサートです。こうした事業を支えるのは、自己資金です。みなさまのご入場がこうした事業を支えます。寒い毎日ですが、どうぞコンサートにおいで下さり、私たちの活動を知ってください。
 

2014年2月7日金曜日

こころの健康のつどい in はんのう

国際協力がこころの健康とどうつながるの?と思われる方もいらっしゃると思います。それが、実はつながっているのです。一つエピソードをご紹介します。                    数年前に所沢市役所の労働組合のみなさんがSANEに協力してくださると決められた時、その理由は実は職員のこころの健康のためでした。今、自治体で働く方々の中にも様々な理由から精神的な負担を抱えながらがんばっていらっしゃる方がおいでです。その日その日の大変さに追いかけられてがんばる方々に、『ちょっと一息入れて遠くにいる人たちのことを考えて行動してみませんか?それが自分のこころのやすらぎにつながるかもしれません。』と、呼びかけたのでした。
SANEはエクアドルに暮らす中高校生に奨学金を授与し、毎月講座を開いたり彼ら自身がボランティア活動を行ったりする中で、一人ひとりとじっくり寄りそって成長を見守っていきます。会員の希望者と毎月の手紙の交換も行っています。3か月に1度会報を発行し、エクアドルの様子もお伝えしていきます。さらに、プロの演奏者の方々の協力を得て、質の高いコンサートを行ったり、『世界のみんなと手をつなぐ店ふやふや』を通じて、フェアトレードのオーガニックコーヒーや、エクアドルを始めとした中南米の木の実やキヌア、バナナなどを使った手づくりスイーツを販売。人間を大切にした取り組みをゆっくりとじっくりとやっています。 奨学生自身も手紙の中で『一度も会ったことがない地球の反対側に住む人が自分を応援してくれていることが不思議で、でもとてもうれしい』と書いています。派手な支援ではありませんが、心にゆっくり落ちていくような信頼関係が生きることを支えてくれるのかもしれません。           
2月23日のコンサートもこころのやすらぎと、共感を呼ぶ素敵な時間となることでしょう。(詳細はイベントコーナーをご覧ください。)                                         
エクアドルは赤道直下の国。私たちが活動している地域はアンデスの山の上です。地球の裏側の、自然豊かな国エクアドル。全然つながりがないようで、実は色々なところで日本とつながっていることもわかってきます。         
(上の写真は赤道の上に立つSANE会員の木崎さん。SANEの活動地域に先住民が天体観測から割り出した赤道のラインがあります。南半球と北半球の両方にまたがって・・) 
                                                                     
そんなことに思いをはせながら、エクアドルの子どもたちと出会ってみませんか。明日は飯能市の主催で『こころの健康のつどいin はんのう』が市民活動センターで開催されます。SANEもお店を出し、温かいアルパカ製品や、スイーツ、フェアトレードコーヒーなどを販売します。ちょっと楽しみにおいでになりませんか。11時から始まり午後もやっています。講演もあり、予約が必要なものもあるようです。でも気軽にお越しください。大雪だそうで、お天気が心配ですが、万が一中止になったりおいでになれなくて、買い物が楽しみだったのにーという方は、SANEまでご一報ください!
こころの健康のつどいinはんのうについては、こちらです。http://www.city.hanno.saitama.jp/0000005894.html