2026年6月5日金曜日

児童養護施設カサ・オガール・サンティアゴでの事業が始まる(3月〜5月の活動)

5月のブログでにお知らせしたように、カサ・オガール・サンティアゴ児童養護施設において、助成金を投入しての給食が6月から始められますが、これに備えて3月から事前調査が始まりました。

食事の準備をしている養護施設に出向いて、食材の計量を行い、実際に使用している食材の値段がいくらになるのかを知るために、カヤンベの市場で食材の価格を調査し、準備費用を算出。サネの栄養担当者と協議をしながら、適切な数字にしていく作業を行いました。

また、調理室などの施設の調査や、子ども達の食事を観察し、給食内容の評価も行いました。以下、ご紹介します。

給食評価(3日間連続の昼食観察):衛生状態、栄養価、費用、組織構造

調査結果:

衛生状態:スタッフの衛生意識は高いものの、手洗い設備の不備、交差汚染のリスク、設備の老朽化が見られる。

栄養状態:

・塩分過剰摂取(1日摂取量の115%)。

・ビタミンAとカルシウムの重度欠乏(1日摂取量の目標値のわずか10%

・脂肪過剰、炭水化物不足、野菜(特に緑黄色野菜)と豆類​​の重度欠乏


児童の健康状態:発育阻害と肥満の併存(栄養不良の二重負担)

運営状況:調理担当者1名に業務が集中している。栄養士が不在で、メニューは経験のみに基づいて作成されている。

 

2. 課題と改善提案

主な課題:

 慢性的に塩分と脂肪分が多く、ビタミンが不足した食生活。

 不適切な作業手順と厨房設備の不足による事故リスク。

 限られた予算(11日あたり2.20米ドル)による食材の質の低さ。

 専門家(栄養士)の不足によるメニュー改善の限界。

 

改善への提案:

質的改善:塩分と脂肪分を減らし、野菜を増やす。

 豆類や栄養価の高い穀物(キヌアなど)を用いた低コストでの栄養強化。

厨房設備と作業手順の改善による安全衛生リスクの低減。

栄養士の参加によるメニューのサポートと継続的なモニタリング。


 

一方で、昨年度の事業校のある村サン・パブロ・ウルコへ移動し、ウンベルト・フィエロ学校を訪問し、校長先生、保護者会との活動調整、試食会の日程調整、アンケート調査を実施。

試食用のソラマメシチューのメニューを調整し、学校菜園の状況確認を行って、翌週のメニューのアドバイスを行っています。

また、以前の事業校のRC校の食事評価なども行っており、4月、5月は2025年度の年間報告の作成もあって、大忙しの毎日でした。



HF校での食品ベースの食事ガイドライン研修(2026年2月)

第1事業校のウンベルトフィエロ校(HF校)では、昨年12月で助成金を投入した給食改善事業は終了しましたが、その後地元企業の寄付によって助成は継続され、引き続き質の良い給食は継続しています。

サネとソハエは事業後の支援も行っています。その一環として2月には講習会が開かれました。

<食品ベースの食事ガイドライン研修>

実施日2026219日午前1130

場所:ウンベルトフィエロ校

参加者:保護者および教員(23名)、ヒメナコロマ

1. 目的

全体目標

食品ベースの食事ガイドラインの普及を通して、教員と保護者の健康的な食生活に関する知識を深めること。

 

2. 活動報告

健康的な食生活の重要性、食品の分類、食品ベースの食事ガイドラインで定められた推奨事項に関する情報を、スライドによって共通した。

ゲーム:「食品の働きを当てよう」

参加者には食品の写真が描かれたカードが配られ、食品とその体内での働きを答えるゲームが行われた。このゲームを通して、参加者は研修開始前に自身の知識レベルを確認することができた。

プレゼンテーション:適切な栄養素の組み合わせ、学齢期の子どもに推奨される食事量、調理時​​の衛生習慣、塩分、糖分、超加工食品の過剰摂取に関連する疾患などについて取り上げた。教師や保護者を含む23名が積極的に参加し、内容に強い関心を示した。

話し合い:研修の最後に、保護者の方々と、子どもたちの休み時間の不健康な食品摂取について話し合いが行われた。子どもたちが学校の外でキャンディー、ポテトチップス、グミなどを買っていることが指摘された。こうした習慣は虫歯などの健康問題につながる可能性があることが説明された。そのため、学校で栄養バランスの良いおやつが提供されていることを踏まえ、保護者には、子どもたちのおやつをより丁寧に管理するようアドバイスした。

参加者のコメント:食習慣に良い変化が見られ、ほうれん草、ブロッコリー、カリフラワーなどの葉物野菜、果物、全粒穀物の摂取が増え、体と家族の健康増進に貢献する食品の組み合わせが改善されたことが指摘された。さらに、ある父親は、家族に糖尿病の既往歴があり、自身も糖尿病予備軍と診断されたことから、これらの変化の重要性を強調し、健康的な食生活が糖尿病をはじめとする様々な病気の予防策となることを力説した。

 

6. 結論

この研修は、教師と保護者の健康的な食生活の重要性に関する知識を深め、食品ベースの食事ガイドラインを子どもの栄養習慣改善のためのツールとして活用することを促進した。

さらに、家庭における健康的な食習慣の維持強化の必要性に対する意識が高まり、食生活の改善が病気の予防と家族の生活の質の向上につながるという認識が深まった。

 

AIN事業経過報告(1)

 味の素助成事業は、2月に第二の事業校(ラファエルコレア校)での進行が困難となりました。これによる事業変更の検討を余儀なくされたこと、3月に現地事業責任者のジョセリンコヤゴが引退し、新しい担当者であるヒメナ・コロマが就任したことなどの関係で、事業変更作業、2025年度報告などの対応に追われていたため、ブログでの報告が遅くなりましたことをお詫びします。

この間の活動によって、以下の3つの活動が無事終了いたしましたのでご報告します。

① 責任者の交代

② ラファエルコレア校に代わる施設、カサ・オガール・サンティアゴ児童養護施設での事業進行(事業変更の承認)

③ 2025年度の活動報告、会計報告

これによって、3年間の予定の味の素助成事業の3年目が始まっています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。