モニカはカヤンベのコンバレセンシアという村に住む高校3年生です。カヤンベ中心部からカヤンベ山に向かって20分ほど車で登って行くと彼女の家があります。
家族はお母さんと4人の子どもたち。写真の右から2人目がモニカ。その左がお母さんです。お母さんは一人で4人の子どもを育ててきました。前回のカリーナもそうですが、子どもたちはお母さんの苦労をよく理解して、いつも感謝の言葉を口にします。生活が大変なだけに家族のつながりが強いのかもしれません。
彼女も大学入試に向けてがんばっている一人です。統一入試の準備をするために、予備校に通っています。費用は100ドル。これをねん出するために家族そろって内職にも精を出しています。写真は内職のピニャタを見せてくれる二人。ピニャタは誕生日や何かのお祝いなどの時に、飾りに使うものです。色々工夫がしてあり、紐を引っ張ると割れて中からキャンディーが出てきたりします。たくさん作って毎週キトまで売りに行ったりしているそうです。
政府は学校のレベルを上げるために、条件を満たした高校を国際高校(colegio de bachillerato internacional)の資格を与えるという制度を作りました。モニカの学校はナタリア・ハリン校という伝統的な女子高でしたが、政策によって2年前に共学になり(現在は男女別学は認められていません)、今回はこの国際高校をめざして努力中だそうです。生徒の学力を上げ、そのための試験を受けなくてはなりません。また、教師の研修を進めたり、新しく教室を作るなど学校の設備を改善する必要があります。
こうしたプロジェクトを進めるため、生徒たちはいろいろな機会にサンドイッチなどの食べ物を販売し資金を作っています。高校3年生200人の生徒で21000ドルを提供することが義務になっているからです。保護者も寄付をしないとこの額にはなりません。それでもモニカのお母さんはこういった努力をするこの高校が気にいっています。苦労をしても子どもには高い学力をつけたいという思いが感じられました。それにしても、学費が無料になったとはいえ、まだまだ生徒や保護者の負担が大きいのには驚きです。
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