ここでもお伝えしてきましたが、テレビなどでも報道されているようにエクアドルでは海岸地方を中心に新型コロナウイルス感染症が猛威を奮っています。このような中、奨学生たちは親の失業などに伴う経済的な苦境、学校の休校やそれに代るオンライン授業、ネットで配信する宿題をどうこなすかなどなど大きな困難を抱えています。
現地スタッフもそれぞれ自分や家族を抱えて大変なのですが、奨学生をサポートするために奮闘しています。奨学生の数はキトとカヤンベでそれぞれ18人います。学校ではオンライン授業が始まっていますが、みんながパソコンを持っているわけではなく、また、Wi-Fiがない環境の子もいます。仕事を失った家庭の奨学生もいます。経済的にも精神的にもサポートが必要です。スタッフは電話などで連絡を取り合って状況を把握し、必要な支援をどのように行うのか、そして奨学金をどのように渡すのかを話し合いました。
その結果、奨学金に通常支給している交通費も加えて渡すこと、一人ひとりに連絡を取ることを決めました。今は交通機関もなく直接渡すことは難しいのが現状です。キト支部では銀行振り込みが可能な子には振り込みで、そうでない子には個別に届けようということになりました。また、普段からキト支部は一人ひとりの子どもにそれぞれ担当者(チューター)がついています。元奨学生やボランティアメンバーがチューターとして活動しています。このチューターはすでに相手の子どもの家庭訪問をしていますので、事情もある程度わかっています。こういうときには強い味方になることができます。
カヤンベ支部はもっと不便なところに住んでいる奨学生も多く、振り込みは現実的ではありません。かといって自宅も遠くどこまでサポートできるのかはわかりませんが、個別に連絡をとってどのように届けるのか模索しています。
サネは文通事業を行っており、会員の中で希望される方が、パドリーノ・マドリーナ(里親のような存在)として奨学生との間で毎月手紙の交換をネットを通して行なっています。この手紙も今はWi-Fiがないために届かない子もいるのですが、できるだけ届くように努力しています。日本からの応援の声が届きますように。
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