2019年10月15日火曜日

20年ぶりの再会ーSANE の奨学生事業

サネの奨学生事業は、毎月エクアドルの奨学生と日本のパドリーノス(男性はパドリーノ、女性はマドリーナと呼んでいます)と文通を行なっています。パドリーノスとは、サネの会員で文通を希望された方のことで、よく知られている表現としては、フォスターペアレントという言い方もあります。ちなみにサネの場合、奨学生に渡す奨学金はサネの会員全員の会費から支給されているので、直接の金銭関係はなく、文通による交流がパドリーノスの活動になっています。長い方は一人の奨学生と、中学校入学時から高校卒業までの六年間の成長過程を文通を通して交流していくことになります。
今回は大変印象的な再会が果たされました。写真の方はダーウィンが奨学生だった頃に文通相手だった酒井さんです。ダーウィンが高校を卒業後は酒井さんもご自分の役目は終わったとサネを退会されていたのですが、今回来日することをお知らせしたところ、大変喜んで遠いところから昨日の会場においでいただきました。ダーウィンが高校を卒業してからですから20年近くになります。お互いの健康を喜び合い、再会の感激に浸っていらっしゃいました。酒井さんはこれを機会に再びサネに戻ってこられ、新たに奨学生のマドリーナを希望されています。同じ会場に、現在エクアドルで活躍しているご自分の文通相手だった元奨学生を写真を通して見守る、他の元マドリーナの方もおいででした。
このように、サネの文通事業は長い年月をかけて一人一人の子ども達を見守り、たとえその期間が終わっても縁を結んでいく事業です。教育は短期間には成果が見えてこない場合もありますが、それでも私たちはこうして信頼の糸をつないでいきます。昨日の会でパオラは、私たちを信じてくださってありがとうございますと感謝の気持ちを述べていました。まさに、信頼の糸が人を育ているのだと私たちは考えています。

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