2021年2月6日土曜日

大和証券福祉財団助成事業の完了報告

 コロナ禍の中、学校が閉鎖されたり、外から村に人が入れない、人が集まりにくいなどの問題があって大幅に遅れていた、ピサンビージャ村のヘネラルアントニオエリサルデ校の貯水池の建設と耕運機の設置が完了し、現地から報告書が送られてきました。 

学校はもとより村全体で完成を喜んでいます。受け渡しの文書に署名をする保護者代表(中央)。右が学校長、左がSOJAEスタッフのヘルマン。



ピサンビージャ村は中心地から遠く離れた学校です。中心地から危険な道を1時間ほど車でいくとやがて村の入り口に辿り着き、この村にそんなに多くの人が住んでいるのかと驚くような大きな学校(生徒数300人以上)が見えてきます。この学校は敷地が広く、学校菜園も広大です。そのため、手仕事ではなかなか作業が進みませんでした。耕運機が入ったことで作業の効率が上がり収穫の増加にも貢献することでしょう。

また、貯水池は保護者たちの共同作業で設置されました。いかに大きな貯水池か写真をご覧ください。最初の写真は掘削作業の後で配水管の設置のための工事をしているところです。


下の写真が出来上がった貯水池です。


この水が、乾季で水が少ない時に大きな助けとなり、学校菜園を潤し、豊かな収穫をもたらしてくれるでしょう。そして子ども達や家庭で野菜や穀物などを使ったより良い食事がとれるようになることと大きな期待が寄せられています。

大和証券福祉財団の皆様、ありがとうございました。最後に、学校に設置された事業の看板をご紹介します。ここには、助成団体の大和証券福祉財団、学校菜園と給食の事業を委託しているJICA、事業者のSANE、SOJAE、そして共同作業で頑張った学校と保護者の名前が書かれています。




2021年1月20日水曜日

3月6日活動報告会 現地奨学生からビデオレターが届きました!

 現在コロナウイルスの影響はエクアドルも例外ではなく、子ども達は対面授業を受けることができず、経済的にも厳しい状況に置かれています。

私たちSANEは方法を変え支援を続け、今だからこそできるオンラインでの交流を図っています。

こうした状況のなかで、今年の活動報告会はオンラインで行います。テーマは「若い世代にもSANEの輪を広げる」です。

SANEの活動をより豊かに、持続可能な支援をするために、より多くの方にSANEを知っていただきたいと願っています!

内容:SANEの活動を知ろう!

コロナ禍の現地を知ろう!

国際協力の仕組みとは?SANEとは?エクアドルってどんな国?といった「そもそも」の疑問に焦点を当てます!

世代は問わずどなたでもご参加頂けます。エクアドル、国際協力、何か1つでもキーワードに引っかかって頂けたら是非お気軽にinfo@sanejapan.orgにお申し込み下さい。

202136()AM10:30
方法:オンライン 

*お申し込みいただいた方には当日のzoom招待をお送りします。


主催:NPO
法人エクアドルの子どものための友人の会(SANE) 

2021年1月5日火曜日

JICA支援 コロナ対応追加事業決まる

昨年より協議、検討を重ねて来たコロナ対応事業が決まりました。内容についてお知らせします。

1. 事業の背景

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)拡大に伴い、SANEが事業を行っているカヤンベ市の山間部では、物資輸送が制限され食糧入手が困難な状況が続いていることに加え、仕事を失った人も多く、日々の食事に窮する家庭が増加しています。また、事業対象校は9月より新学期が開始されたものの、12月現在学校での対面授業は行われておらず、現時点で学校給食再開の見通しは立っていません。

SANEがこれまで行って来た事業は「対象校の子ども達の栄養状態が改善される基盤を作る」ことを目指しています。けれども今、栄養に配慮した食事をすることが学校でも家庭においても難しい状況となっています。その上、対象住民の衛生面の知識が十分でなく、COVI-D-19をはじめとする感染症や下痢などへの対策となる手洗い習慣や効果的な清掃方法が定着していない現状があります。

こうした中、現地スタッフは子どもたちのために何かできないか、とコロナ禍の中を常に考えて来ました。こうした現地スタッフの思いを受けて、COVID-19感染拡大状況下における緊急対応策として、対象校の校長や教師たちとの連携のもと、活動の一部に生徒および保護者等に対し栄養に配慮した食事の講習、および感染症防止策ともなる衛生強化に関する講習の実施を追加することを決定しました。

 

なお、本追加策の実施は、本事業対象6校の中の授業再開の準備が進んでいる3校を当面の対象としていますが、残り3校での実施については、授業再開の見通しが立った時点で検討します。


2. 事業の内容

(1) 栄養講習会の実施

【実施内容】

・対象校の保護者に対し、栄養価や栄養バランスに配慮した食材およびその調理方法を学ぶ講習会を実施する。講習会での調理実習では、学校菜園で収穫した野菜と平常時に対象地で入手可能でかつ保存性の高い食材を使用する。

・本講習会での調理実習後、参加世帯に食糧セットを配布し各家庭でも調理実習を行う。

【対象者】

事業対象3校の保護者家庭216世帯

【実施の詳細】

・実施時期:学校での授業開始後できるだけ早く実施する。現時点では20211月実施見込み。

・実施日数:3日間(対象校1校につき半日x3校)

・講習内容:別添1.参照。

 

(2) 手洗い場設置および衛生講習会の実施

【実施内容】

・対象校の生徒に対し、正しい手洗いと感染症などから身を守る衛生知識の講座を開催することで、衛生的な生活の習慣化を促進する。

・手洗い場を設置する。

【対象者】

  事業対象3校の生徒全員

【実施時期及び日数】

・実施時期:手洗い場設置については事業決定後直ちに行う。消毒は授業開始前に、講習会についても授業開始後できるだけすみやかに実施する。


3. 実施時期について

1月に入り、エクアドルでは学校での授業を開始する方向で進みつつあります。 しかしながらコロナの状況は日々変化をしているため、まだ確定できない状況です。


公平で公正な社会を目指して      ホセ・アルメイダ

新年明けましておめでとうございます。新しい年に際し、SANE創始者のホセ・アルメイダ(現在アメリカ在住)よりメッセージが届いていますのでご紹介します。

2020年はなんという年だったでしょうか!2020年が始まった時は誰もこのような年になるとは予想もしていませんでした。このパンデミックが私たちの知っていた社会を変え、離れたものとしているように思えます。昨年1月に中国で新しいウイルスが出現したというニュースで始まり何週間かの内に驚異的な速さで世界中に広がりました。現在は150万人近くの死者、6300万人の感染者を出し、終息の見通しはついていません。このような新たな困難にSANEとSOJAEは対応してきました。 

良いコミュニケーションに不可欠な直接会って話し合うことなしに仕事をする難しさを抱えつつ、ますます増える地域が抱える切迫した課題に対して、私たちの活動は緊急性が求められています。こういった中、SANEの活動を信頼する多くのスタッフ、ボランティアの皆さんのおかげで、両国で私たちの活動が前進していると強調することは大事なことです。新しい世代が、『公平で公正な社会の創造』という私たちを導いた原則を保ちながら、違った方法で活動を展開し始めています。彼らのおかげで共同の仕事と教育に基盤を置いたより良い日々を見ることができるでしょう。私はその日が来ることを願っています。きっと近いうちに、全ての人々のより良い生活を祝って集まり、連帯の抱擁ができることでしょう。


写真下:コロナ禍の中、学校菜園のビニールハウスの建設のために共同作業をする保護者たち(カヤンベ市ラアスンシオン村、ラファエルコレア校)


家庭の経済が逼迫する中、食糧支援を受ける奨学生



2020年12月20日日曜日

エクアドルのCOVID-19と学校の状況

 エクアドルのCOVID19感染者数は増減を繰り返しながらも、日本でもニュースになったピーク時の30%程度になっているようです(12月18日754人coronavirus en Ecuador)。一番多いのがSANEの活動地でもあるピチンチャ県です。人々の間にはまだ強いコロナウイルスへの恐怖心があります。

政府は現在のところ来年1月から通常の学校での授業に戻る準備をするようにと伝えたようですが、そのためには定められた基準をクリアしなくてはなりません。生徒はマスクの着用はもちろん、各自が消毒液を持参すること、学校も手洗い場の設置や消毒など細かく条件が決められ、その上で保護者が子どもを学校にやることに同意する署名が必要です。スタッフのダーウィンはカヤンベ市の中心部にある大きな高校の教師をしていますが、24名ほどのクラスの中で子どもを学校にやることに同意しているのは3人だけだと話しています。山間部の学校でも実の事業校6校のうち3校は教師と保護者は子どもをできるだけ早く学校にやる事で一致していますが、残りの3校は保護者が反対しているそうです。背景には保護者と学校との信頼関係や、保護者にかかってくる経済的負担(マスクや消毒液を買うためのお金)の問題があると推察されます。

それでも、先日6校に肥料が運び込まれ(写真上)、保護者や先生方が学校菜園で仕事をしました。子ども達が学校にくる日のために、菜園での活動が始まっています。

この間、大和証券福祉財団の助成、彩の国さいたま国際協力基金による耕運機の導入(写真下)、ビニールハウスの改修、水道管の設置など学校の先生方も保護者も学校菜園の充実のために休まず仕事をしてきました。1月には学校に子ども達が戻ってこられるようにと願っています。

SANEはここ数ヶ月、コロナ追加事業についてJICAとの交渉を重ねてきました。やっと最終段階を迎え、来年早々には衛生講習会、調理講習会、手洗い場の設置などの事業が実現しそうです。事業の正式決定がされたらお知らせします。

2020年12月19日土曜日

SANEとSOJAEの奨学生事業(3)ー奨学生の選考

 現在の奨学生数は36名、キトとカヤンベにそれぞれ18名ずつです。この奨学生達をどのように選ぶのかについてご紹介します。
基本的に奨学生の選考は現地のそれぞれの支部に任されます。共通している選考条件は、①経済的に困っている家庭の子どもであること、②学業に一生懸命取り組み成績も良いこと、③親でなくても良いので保護者がいることです。
①の経済的に困窮しているという、収入の基準は数字で決まっているわけではありませんが、毎年選ばれてくる奨学生の経済状況を見ると大きな困難を抱えた家庭の子どもであることがわかります。10月13日のブログに今年選考された奨学生の紹介が載っていますが、それによると、ベレン14歳の母はシングルマザーでコロナの影響で仕事を失い、収入は不安定です。メラニー12歳は大家族ですが、収入はコロナで失業した母が始めた商売で得150ドルのみ。アンドレス14歳は両親がいますが、タクシー運転手である父の収入は安定せず、母の収入200ドルが頼り。ベンジャミン14歳の母は現在無職で、祖父母の家に身を寄せており、別居している父の収入は300ドル/月。ブリタニ13歳は花卉農園で働く父の収入はコロナの影響で減っているジェニファー14歳は大家族で、建築の仕事をする父と、牛乳の販売をする母収 入は、大家族の生活には足りない。マガリー13歳の運転手の父はコロナで仕事を失い、母も給料が半分になった。という状況です。現在のエクアドルの最低賃金は394ドル。ここからみても大変さがお分かりいただけるでしょう。
②は学校での成績が基準となっていて、学校からの報告で判断されます。奨学生になった後で成績が下がるとスタッフや先輩(元奨学生)が学習支援を行ったり、家庭的な問題が背景にある場合は相談に乗ったり細やかな支援があります。それでも学習意欲を失ってしまう子どもも時には出てしまい、最終的には奨学生をやめてもらうということになる時もあります。大抵は生活状態の乱れと直結することも多く、現地スタッフも日本側も大きなショックを受ける結果となってしまいます。それでも、限られた予算の中から奨学金も出ており、多くのボランティアが無償で仕事をしているので、どこまでフォローするのかを判断する責任もあります。
③は子どもの成長には保護者が必要であり、SANE /SOJAEの支援では家庭の代わりをすることはできないと自覚しているからです。たとえ貧しくてもその子のために頑張っている保護者が一緒に見守っている中で私たちの奨学生支援はあるのです。
選考のプロセスは、学校のカウンセラーからの推薦書(時には直接親からの申し込みもありますが)を各支部のスタッフやボランティアメンバーで読んで、その中から上記の三つの基準で候補者(定員の2倍くらい)を選びます。その後、手分けをして家庭訪問をし、本人と保護者に会って話を聞き、環境を観察します。この結果を元に再び会議を開き、最終選考をするのです。ここでは熱い議論が展開され、現地メンバーは苦渋の決断をします。
こうして選ばれた奨学生は支部の新しいメンバーとして紹介され、活動に参加していくことになるのです。