10月16日の和田さんファミリーとの交流会は大変充実したものになりました。会場では、高校生から、シニアまで約40人が集まり、和田さんの話を熱心に聞き入りました。
まず、アマゾンの熱帯乾燥林、アンデスの雲霧林、海岸地域やガラパゴスなど、エクアドルの豊かな生態系、多様な民族と文化について写真と共に紹介。
種をまき、育て、収穫し、それを祝う、あるいは祈る、そういった季節の流れの中で、いのちの循環に寄りそう暮らし、生と死が身近にある暮らしの営みがあると和田さんは語ります。
憲法の中にはSumak Kausay(よく生きる)という思想が大切にされ『よく生きる権利』が保証されています。そこにあるものを大切にし、そのものの質を活かすという生き方です。
そして『自然の権利』も憲法第七章で保証されています。自然が人間と同じように権利を持っているのです。(アメリカは企業が人間と同じような権利がある存在として憲法に位置づけられていますね。)
参加型民主主義の実践や、環境保全郡、エコシティー宣言した町のことも紹介されました。
これと対立するものとして、石油開発の現実についても話がありました。経済的に豊かになるという話を信じて開発に同意しても、その後に待っているのは、森林伐採、資源の運搬のための道路建設による自然破壊、移住を余儀なくされるなど、結局人々の貧困はかえって深刻になっていくのです。
和田さんはこのような動きに反対して、森を守りながら森の中でコーヒーを育て、フェアトレードで輸出するという人々の活動を支援し、共に働いてきました。
その一方で、日々有機農業に取り組み、エネルギーをより少なく消費し、そこにあるものを活かす生活をしています。コンポストトイレの見学などやソーラードライヤーを見学に訪れる人たちもたくさんいるようです。
一方で、スローライフには文字通り時間がかかり、どのように社会と関わっていくのか悩むことも。
彼女のファームはクリキンディ(ハチドリ)という名前。森の火事の時に、ハチドリが水を一滴ずつ運び、自分のできることをやっているだけ、と語ったというエクアドルの民話に習い、悩みながらも『答えを生き』ていきたいと締めくくられました。
休憩時間はお買いものタイム。みなさん、エクアドルコーヒーを飲み、エクアドルバナナケーキや、アンデスキヌアのクッキーを食べ、エクアドルの民芸品やキヌア、アマランサスなどを購入していただきました。ありがとうございました。
後半は会場から質問や意見、最後には参加された皆さん自身が関わっている活動の紹介も。高校生も大学生も生き生きと発言している様子が素敵でした。
エクアドルの子どものための友人の会(SANE)
ができて25年になりますが、会がつなぎ役となって、エクアドル、自然と共に生きるといったことがキーワードで、世代も取り組んでいるテーマも異なる方々が、こうして同じ会場に集うことがかない、本当にうれしいことでした。
彩子さんのご夫君のエクトルさん、お嬢さんのムユちゃん(写真、民族衣装を着て)、サチャちゃんも一緒に参加して下さいました。ありがとうございました。
最後になりましたが、この取り組みに対して、飯能市国際交流協会から助成金をいただきました。また、会員の鈴木さんから多大なご寄付をいただきました。心より感謝申し上げます。
0 件のコメント:
コメントを投稿