キト支部には17人の奨学生がいます。キト支部の奨学生事業は、カヤンベのそれとはまた違った目的と内容を持っています。カヤンベの事業は山岳地域の農村に住む貧しい子どもたちが対象になっているのに比べ、キトの場合は首都の周辺地域に住む経済的な困難を抱えながらも勉学に強い意欲を持つ子どもたちが対象です。子どもたちはそれぞれ異なる家庭的な問題を抱え、都市特有の社会問題の中で生きていますが、それにも負けずに学問への意欲を持ち日々努力しているのです。
こうした子どもたちへの支援は、学習支援や個々への対応だけではありません。子どもたちが学校や家庭、社会で直面する問題に対処していく力をつけるために、自己認識や自己尊重の気持ちを育てること、リーダーシップ、青年期の問題、社会問題などの幅広いテーマをみんなで共有しながら学びます。
キトの奨学生プログラムは、ドイツの国際教育協力NGOのハンス・ゼイダルと協力し合って行い、大変充実した内容になっています。このNGOは主として優秀な大学生への奨学金支援を行っている組織で、私たちの卒業生も毎年のようにここの奨学生に選ばれています。10月のテーマは自己尊重についてでした。以下、奨学生からの報告です。
10月20日の奨学生講座はハンス・ゼイダルの若い皆さん(編集部注:ハンス・ゼイダルの奨学金をもらっている大学生のこと。SOJAEの卒業生もその一人です。上の写真の中央で立ってる4人のうちの左から2人目は卒業生のパオラ。現在SOJAEとハンス・ゼイダルで活躍中。青年たちはボランティア活動の一環でSOJAEに来てくれています。) の協力のおかげでとても楽しく、やる気になるものでした。まず最初に私たち自身を知りあうためのゲームを行いました。その後で、自己尊重というテーマで、克服、動機と言ったことに関するいくつかのビデオを観て 話しあいました。そして近くの公園に移動して色々なゲーム等の活動に取り組みました。これを通して、与えられた課題を達成するために、グループで活動する中で、助け合い、理解し合うという経験をしました。
それはとても素敵な体験で、私たちはより社交的になり、これを通して、人生とは何か、そして障害を乗り越えて自らの目標を達成していくためにどうしなくてはいけないのかといったことに対して、一つの考えを持てるようなものでした。
奨学生 イベス・バスティーダス
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