2017年3月21日火曜日

キト奨学生、保護者との会

出張の機会を活かして、3月12日にキトの奨学生、保護者との会を持ちました。SANEの財政困難という事情によって、赤字運営をしていたSOJAEは、日本人学校に事務所を移しました。日本人学校は中心地から約1時間、南部に住む子どもたちにとっては2時間かかる場所にありますが、これによって事務所の賃貸料がかからなくなり、SOJAEの赤字が解消されました。ただ、奨学生にとって事務所は気軽に立ち寄れる場所だったのが、なかなか行けなくなってしまい、心配される面も大きいのが現状です。
キト支部ではボランティアメンバーたちが一人一人の奨学生の担当をし、3か月に一度の割合で家庭訪問をして状況を把握し、問題があったら解決のためのアドバイスをしていくという体制を作りました。
今回は、このような中での訪問でした。
当日は日本人学校にほとんどの奨学生と保護者が集まりました。
奨学生との会では、日本でのSANEの活動や日本文化について話をし、一人一人と会話をしました。特に何のためにSANEは彼らを支援しているのかを知らせることは大事なことでした。SANEのメンバーは宗教上の理由でも、お金持ちだからでもなく、教育の力とSOJAEのメンバーに信頼を置いて、将来一人一人の奨学生たちが社会に出て、その役割を果たしてくれること、共に公正な社会の構築のために働いてくれることを願っています。そして奨学生時代の強い絆が多くの卒業生を支え、卒業後も後輩のためにボランティアとして残っているのです。
そんな話をさせてもらいました。また、日本がどこにあって、どんな国なのか、日本語の話などもしましたが、中には何人か日本語に興味があると応えてくれた奨学生もいました。奨学生たちはこの日のために踊りや劇を準備していてくれて、一緒に楽しむことが来ました。
午後は保護者との会がありました。これは初めての試みでしたが、好評でした。今後は保護者同士のつながりを持つことや、保護者向けの講座の希望も出ました。また、保護者自身もSOJAEのために何かできたらという提案もありました。
最後に、女性の日にちなんで元奨学生のディエゴがバラの花を一人一人のお母さんたちにプレゼントするというサプライズがあり、和やかな雰囲気のうちに会合は終わりました。
それぞれの奨学生たちの持っている事情は厳しいものがありますが、キト支部の不断の努力で彼らを支え、奨学生たちがその中で成長していってくれることを願って一日を終えました。



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