みなさんは、エクアドルで日本人が作っているバナナをご存知ですか?田辺農園バナナです。
ふやふやはこのバナナを使ってこだわりのバナナケーキを売り出します。(材料はクラブ生協の上品質のものを使用!)ただし、6月下旬の1回だけ。直接予約をいただくほか、7月6日、7日のアンデスフェア(飯能駅南口そばのサビアにて開催)で販売されます。ただし数に限りがあるので早めのご予約をお願いします。また、アンデスの教室の改善費用にご寄付をいただいた方にバナナを差し上げる予定です。みなさん、この機会をぜひお見逃しなく!
けいほくonlineに、このバナナについて詳しく書かれていますので、ここでその一部をご紹介します。http://www.keihokusuper.co.jp/the-keihoku/110_banana.html
エクアドルでのバナナの生産者は約6000人。その中で唯一の日本人生産者が田辺さんです。田辺さんの農園は、エクアドル共和国の中でもさらに赤道直下に位置する、エスメラルダス州にあります。
田辺さんのバナナのこだわりは、まず土づくりです。EM菌が入った「ボカシ肥料」、鶏糞にEM菌を入れて自然発酵させた、「鶏糞堆肥」、ミミズを土の中で育てる「ミミズ糞堆肥」の3つの肥料から作られています。それぞれ、「ボカシ肥料」には微生物が生きた土となり、「鶏糞堆肥」には、窒素、リン酸、カリウムといった栄養素が含まれ、「ミミズ糞堆肥」には、ミミズが動くことによって土の中の通気性がよくなり、保水されるといった役割があります。
除草剤、殺虫剤についても、ここでは一切使用していません。除草剤や殺虫剤を使用すると、土がやせてしまい、化学肥料を投入して土の状態を良くするしかなくなってしまうからです。
そして栽培期間においても、通常エクアドルでは実が付いてから14週で収穫をしますが、ここでは、さらに1週間長い15週で収穫をします。少しでも長く木の上で熟成させ、バナナにしっかりと味をのせるためです。
田辺農園では、バナナの実がつくと、すぐに鳥や虫から実を守るために、全ての房に袋をかけます。その後、房と房の間にすれ傷防止のためのプロテクターを付けます。そして、その際10種類の色テープで色分けし、巻き付けて、収穫のタイミングを管理しています。バナナの木は1本につき、約8房の実を付け、その重さは約30 kgあるそうです。収穫の時のバナナの実は、きれいな緑色をしています。
収穫したバナナは、農園に張りめぐらされているケーブルを利用して、素早く選果場に運び込まれます。ここでは、審査員によりバナナの審査が行われるのですが、色、外観が良くても、バナナを切り、中が熟し始めていたら審査が通りません。バナナは主に輸出されるので、輸送されている間に熟してしまうからです。田辺さんが丹精込めて育てたバナナも、この厳しい審査によって、収穫したバナナの約90%しか、合格することができないそうです。ここで審査を通ることができなかったバナナは、田辺農園の肥料として使われます。
審査が通ったバナナは、長さ10メートルのプールみたいなところで、地下110メートルからくみ上げた地下水をフィルターに通し、活性炭素、オゾン殺菌をした水できれいに洗います。“どうせ洗うならきれいな水で。”と、洗う水にもこだわっています。そしてエアで異物を飛ばし、箱詰めをし、冷蔵コンテナに入れて輸出されます。
田辺農園では冷蔵コンテナを農園に直接横付けしてもらい、収穫後2時間程度で冷蔵コンテナに入れられるように作業を進めているので、品質の劣化防止になっています。また、この時のコンテナの温度を14℃程度に設定して、バナナが冬眠したような状態にします。このバナナが冬眠をしたような状態を維持したまま、鮮度を落とさないように輸出をしています。
エクアドルから日本へのバナナの輸送は、船で25日間です。飛行機では?と思いますが、バナナは寒さに弱いので、気温が低くなる空輸では、バナナが傷んでしまうのでむかないのです。
緑色のバナナを黄色く色付け、追熟加工をする、株式会社 ヤマセイ商事様では、冷蔵コンテナで運ばれてきたバナナを温度13~13.5℃で保たれた保管庫に入れて一時的に保管をします。
ここでのバナナの色付け、追熟加工期間は1週間なので、出荷のスケジュールに合わせ、逆算をし、色付け、追熟作業の開始日を決定します。
バナナの追熟加工はまず、冬眠していた温度より高い18℃程度に温めた室(むろ)の中に、バナナが入った箱を井桁状に積み上げ、果肉の温度を上げることにより冬眠状態のバナナを起こすことから始まります。次にバナナ自身が放出するエチレンガス(植物ホルモン)を人工的に室に撒布して、追熟を促します。いったん、バナナが熟し始めると、バナナ自身が熱とエチレンガスを放出し、追熟が進んでいきます。エチレンガスの散布工程では、大手メーカーのようにコンピューター管理で自動封入するのではなく、ここでは、バナナの加工職人がいて、昔ながらの方法で、その日の気温、湿度、バナナの状態から判断をし、日々、エチレンガスの量を微調整しながら、加工職人の手で撒布します。そして、エチレンガスで膨らませた風船を室内で離すような、古風なやり方をするようです。また、バナナが入った箱を井桁状に積み上げるのは、エチレンガスを室の中、バナナのすみずみまで均等に行き渡らせるためで、仕上がりにバラツキが出ないようにしています。追熟途中でバナナが発熱し、果肉の温度が高いままだと、熟しすぎてやわらかいバナナになってしまうので、加工職人の手により、色、追熟の様子を見ながら、徐々に、冬場は14℃、夏場は13℃まで室の中の温度を下げていきます。
このような加工職人による昔ながらの追熟加工は、作業効率こそ悪いようですが、加工途中で外皮の色回り、果肉の状態、糖度、食味のチェックを何度も行っているので、おいしいバナナを安定して出荷できるのです。
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