2020年2月17日月曜日

学校給食に対する政府の取り組み

13日の新聞に、国会で学校給食法が承認されたと報道されました。この法律はどのようなものでしょうか。そのことをお伝えする前に、これまでの学校給食についての政府の考え方について、教育省のホームページにある学校給食プログラムについて書かれている内容を簡単に紹介します。
 学校給食プログラムは2016年に教育省のプログラムとして確立されました。対象は就学前クラスから10年生(日本でいう中学生)まで及びミレニム学校(政府の政策によって作られた地方の大規模校)の高校生までが対象となります。寮のある学校では新鮮な食材で食事を提供する一方で、量がない通常の学校では、タンパク質を含んだ多様な工業製品の普及を目指します。下の表は提供する食事の組み合わせの選択肢です。
1は牛乳200mlとシリアルバー25gのもので、カロリーが200-280、2は200mlのジュースかフルーツ味のネクターと甘い味か塩味の小麦粉で作ったシリアル30gで、カロリーは230-280、3は味付き牛乳200mlとシリアル入りスナックかシリアルのグラノーラ30g、4は味付きのシリアル入り乳飲料200mlと25gのシリアルバーで、カロリーが200-280、5は味付きのシリアル入り乳飲料200mlだけで、カロリーが100-130というものです。
提供されるものは衛生的であること、少なくとも30%は中小企業から原材料を調達することなどが強調されています。また、これらの安全性が確保され、安定的に供給されるシステムの構築について詳しく書かれています。

けれども残念ながら、手作りのものを食べること、温かいものを食べる事、地域で作られたものを食べる事など食事本来のあり方と、工業製品の給食が子どもにとってどのような影響があるのかといった内容については触れられていません。
このような給食が子ども達にどのように受け止められたのかについては、このブログでも何度か触れてきました。毎日同じような食事に飽きてしまい食べたがらない子や、カロリー不足にお腹を空かせる子達の問題が長く挙げられてきました。エクアドル政府も問題が出ていることは認識しており、各地域で対処する必要性も認めています。SANEのJICA事業はこういった現状を踏まえて取り組まれているのです。
次回は、今回の新しい法律でどのような政府の姿勢が示されたのかに触れます。


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