SANEは40人の子どもたちと日本の会員の希望者の間で毎月文通を行っています。
これはどんなシステムなのか、少しご紹介しましょう。
文通の流れ:
第1段階:
新しい奨学生が決まる⇒日本(SANE)に知らされる⇒日本で文通相手を募集する
⇒相手が決まる(この方を男性ならパドリーノ、女性ならマドリーナという)⇒手紙の翻訳者を募集する(言語はスペイン語です)⇒奨学生・パドリーノ(マドリーナ)・翻訳者の組み合わせが決められる(奨学生部会)
第2段階:
組み合わせが知らされて、いよいよ文通が始まります。
奨学生が手紙を書く⇒日本に届けられる(現在は旅行者が持ってきたり、メールで届きます)⇒事務所で作業部会が手紙の発送作業⇒翻訳者に送られる⇒翻訳⇒パドリーノ・マドリーナへ送られる
パドリーノ・マドリーナが返事を書く⇒翻訳者に郵送⇒翻訳⇒事務所に郵送⇒DHLのご協力で無料でエクアドルへ(感謝!)⇒SOJAE事務所に届く⇒奨学生へ
*文通の問題があった時は、奨学生部会か作業部会が対応します。
毎月この繰り返しです。
東城事務局長の出張報告(4)でもあったように、手紙の到着を奨学生たちは心待ちにしています。
日本のパドリーノ・マドリーナは忙しい毎日を送っていてなかなか返事を書けない場合も多いです。また、どんな手紙を書くのか悩むことも多々あります。(これについてはまた書きます。)また、上の流れの通り、毎月1往復の手紙の翻訳をしている翻訳者の努力は大変なものです。
でもSANEはこの支援を24年間コツコツ続けてきました。この支援は実はパドリーノと翻訳者と送付作業に携わる人々の地道なエネルギーのいる努力のたまものです。
大変でも続いてきたのはどうしてなんでしょうか。
『みんなで一人ひとりの子どもの成長を見守る喜び』実際はこれを実感できるまでには長い道のりがかかる時もあります。自分の子どもでさえ思うようには育たないですよね。さらに遠い国の子どもたちではなおさらです。でも、そんな困難を乗り越えて信頼関係を築き上げることは必ずできると私たちは信じています。
途中で家庭の事情や思春期の困難さによって挫折していく子も中にはいます。でも何年もしてまた戻ってきて顔を見せてくれる子も。昨年去って行った元奨学生の翻訳をしていた方が『必ず支援は彼の中に生きている。きっと新しい場で努力してくれていると私は信じる』と書かれていました。普段はけっして表面に出ない翻訳者の思いを知ることができました。
正直言って、関わる人が多いことやみんなが忙しい傍らやっていることもあり、色々課題はあってご迷惑をおかけしたり、残念なことが起きたりすることもあります。私たちもがっかりするようなできごともあるのです。でも、一緒にやってくださる方々から差し伸べられる温かい手を感じて、この事業は続いています。
もしこのブログを読んで下さっている(元・現)パドリーノや翻訳者のみなさんで、これについて何かご意見を下さる方がいらしたら、事務局または奨学生部会までお送りください。
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