奨学生に毎月支給されている奨学金は30ドル(コロナ禍の昨年度は40ドル)。日本円にすると3000円前後となります。この金額はどれほどの意味を持つものでしょうか。
まず、エクアドルの最低賃金は400ドル、最低必要家庭所得は山岳地域では$722,28(2020年)となっています。私たちの支援対象の子ども達の家庭では、所得が700ドルどころか、400ドルにも達していないことが多いです。エクアドルでは現在学費は基本的に無料になっていますので、単に学費が払えないという理由だけで学校に行けない子どもがいるわけではありません。けれども、学校までの交通費や学用品、コロナ禍の今ではスマホやwifiへのアクセスのための経費がかかり、ますます格差が大きくなっているというのが実感です。従って、40ドルの奨学金は子ども達の支えとなっていることは確かです。
お金をもらえることのインパクトは確かに大きいのですが、それ以上に大きいのは、数少ない奨学生として選ばれたことです。12月19日のブログでご紹介した通り、候補者はたくさんいて、選考に通らないと奨学生にはなれません。家庭の中でSANEの奨学生に選ばれたということはそれ自体が勉強を続けることへの大きな動機付けになっています。写真:出張者の黒岩と、留学中の貝森と一緒に話をする奨学生達。右側で立っているのは奨学生担当のダーウィン。彼自身も元奨学生(2019年3月)。
0 件のコメント:
コメントを投稿