2019年10月10日木曜日

小島農園を訪問

農業はどうあるべきなのか、これはエクアドルだけではなく私たちにとって大変大きな、大事なテーマだと思います。
エクアドルでは農業といえば大変だ、農民は貧しいという認識が定着していて、子どもを持つ農家の親達は、子どもにはできれば違う職業を持って欲しいと考えています。私たちが活動しているカヤンベの村の学校の子ども達は、その多くの家庭が農家、または元農家(今は街に出て賃金労働をしている)です。カヤンベは元々農業と牧畜の盛んなところで。かつては自給自足に近い状況でしたが、農業は縮小しているのが現実です。『農業の大事さ、良さ、可能性を子ども達に知って欲しい』というのはSANEの願いですが、厳しい現実を暮らしている子ども達にそれをどのように伝えるのかは大変難しい現状です。それは日本の経験を重なるものがあります。
今回のツアーでは、ぜひエクアドルの3人に新しい農業の一つの例を知って欲しいと、飯能市で頑張っている小島さんをお尋ねしました。そしてどんな農業をされているのか、どのように成功されているのかを伺いました。
実際に畑を見せていただきながら、小島さんにお話を伺い、色々な質問をさせていただきました。元々はIT産業にいた小島さんご夫妻が、必ずしも幸せを感じてはいなかったこと、病気がちであったこと、農業に関心があったことなどから転職を決意したお話、農薬も肥料も使わない農業、自然の力を信じ、そこから学び、常に研究と努力を重ねてきたこと、今の暮らしぶりなどのお話は私たちにとって大変インパクトの強いものでした。そして生産者と消費者が直接繋がることが、色々なハードルを乗り越えることができる強い力となることがよく理解できました。小島さんからいただいたメッセージの一部を紹介します。
〜農業を始めて変わりました。まず、たくさんのお客様と直接つながりました。地域のレストランとつながり、納豆屋さんとつながり、商店街で頑張っている人たちとつながり、地元の農家さんたちともつながり、地縁が増えて、飯能で頑張っている人たちのことをいっぱい知るようになりました。〜
質素に暮らせば、そんなにいっぱいお金を稼がなくても、家族で仲良く幸せに暮らせることを知りました。こどもたちがお母さんと一緒にいたいと思うとき、一緒にいることができます。農業を始めて、小さな幸せがあちこちにあります。赤ちゃんを背負って畑仕事をすると、冬はとってもあったかいです。こどもとずっと一緒にいれるのが大変なときもありますが、とても幸せです。3番目の子が始めて立ったとき、みんなですごいね!って喜びました。寒いときに、火を焚いてさつまいもを焼いて食べる幸せ。暖かくて甘くて、火は暗闇で美しく、幸せになります。 エクアドルでも、小さな幸せがいっぱいの暮らしが、これからも長く続きますように。日本では失われてしまったものを、今私たちは発信して、氣がついた人が幸せな暮らしに戻ってきたらいいなと思っています。〜

1 件のコメント:

  1. 『質素に暮らせば、そんなにいっぱいお金を稼がなくても、家族で仲良く幸せに暮らせることを知りました。こどもたちがお母さんと一緒にいたいと思うとき、一緒にいることができます。農業を始めて、小さな幸せがあちこちにあります。』
    素敵ですね。共感しました。

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