2022年7月31日日曜日

JICA事業の成果ー栄養があり経済的な給食レシピを発表

 JICA草の根技術協力支援事業が7月いっぱいで終わります。
その最後に、成果として栄養的に考慮された経済的給食のレシピ集(スペイン語版)を発表しました。ぜひご覧ください。
https://sanejapon.org/proyectojica/2022/07/29/infografia-guia-de-cocina-saludable-y-economica/





2022年7月24日日曜日

円安の中、緑の募金助成事業通る    円安支援寄付のお願い

サネは円安が始まる直前の今年3月に『アンデスの学校菜園を守る植林と緑の交流』事業を公益社団法人国土緑化推進機構に申請し、この度これが通りました。この事業は、学校菜園を強風と寒さから守り収穫を安定させ栄養改善のための給食の安定化を図ることを主目的とし、サネが教育支援をする組織という特徴を活かして日エ両国の子ども達の交流を通した植林教育も含めたものです。

植林は、アンデス山間地の2つの小学校の建物・学校菜園周囲で行います。農業技術者が責任者となり、苗木3,000本、肥料、穴掘り機材購入後、子ども、教師、保護者が苗木を植林し、生育に重要な一定期間にわたり世話にあたります。特に現地は標高が3,000mを越えるため、木が成熟するまでに時間がかかり、寒さにやられることもあるため寒暖差に注意を要します。植林する苗木は、菩提樹、エニシダ、ふやふやなどの地域原産で、防風林として利用されているものを使用する予定です。この一環の活動は子ども達にも授業として位置付けられます。

もう一つは、現地と日本の子ども達が絵の交換をし、互いの地域の紹介をし合う活動です。子ども達は植林を通して地域の自然環境に主体的に関わり、理解を深めていきます。事業後も自分達の力で活動を継続していけるよう配慮していきます。

この事業は植林だけではなく、JICA事業終了後、9月から新年度を迎える学校が学校菜園と給食が継続していけるようにスタッフが学校訪問をしていく機会ともなります。学校の教師や保護者にとって、スタッフの訪問は大事なことです。スタッフは本当に低賃金で大事な仕事をしています。

必要経費は、資材費(苗木、肥料、機材購入費)、外部指導者経費(謝金)、事務費(事務・管理者人件費)、燃料交通費、看板製作費です。これに加えて絵画教室や絵画展を開催する費用がかかってきますが、こちらは独自に調達する必要があります。

現地送金額は4909ドルですが、申請時は1ドルが115円だったために、日本円にすると564,535円でした。ところが現在は138円になっていますので、677,442円となってしまい、なんと11万円以上の差額が出てしまっています。

今後奨学生事業への送金や別の事業も予定されていますが、ことごとく円安が影響し、事業縮小などの対応が必要になる事態も考えられます。サネの事業は大規模なNGOの事業と違って、何桁も違うわずかな資金で現地でもスタッフがボランティア精神で誠実な活動をやっています。国内でも基本ボランティアでみんなで取り組んでいます。
この状況を乗り越えていけるよう、皆様のご協力をお願いいたします。振込先は以下の通りです。

ゆうちょ銀行口座名:SANE郵便振替口座:00580-1-14849●埼玉りそな銀行銀行コード 0017店番号 494 飯能支店科目 普通特定非営利活動法人 エクアドルの子どものための友人の会口座番号 4967233


2022年7月21日木曜日

彩の国さいたま国際協力基金に申請

サネは今年度も埼玉県国際交流協会の助成申請をしました。昨日プレゼンテーションがありましたので、その内容をお知らせします。

事業のタイトル『カヤンベ市の小学校の学校菜園持続可能ための事業』

事業の背景:エクアドルは全国的に子どもの栄養不良の問題を抱えており、サネの活動地域のカヤンベ市の山間部は貧困も激しく、多くの子ども達が栄養不良が懸念されている状況です。国や大手の機関は子どもの状態を調査し、栄養剤の投与などの一時的な処置をしてきましたが、根本的な改善策は講じられないまま経過しています。このような中、サネは2019年から、途中コロナ禍に見舞われましたが、子ども達の食事の状況を改善するために学校菜園と学校給食の安定化を目指して活動してきました。

事業の目的u給食の食材供給のための作物を育てている学校菜園に新しい制度的アクターを組み込むことにより、学校菜園の活動の持続性を強化します

事業の内容uこれまでSANE100%提供してきた肥料と種苗の提供を半分に減らし、あとの半分を学校側が自らの力で準備できるように半年かけて支援します
肥料の作り方支援SOJAE(ソハエ)スタッフ(農業技師)が教師と保護者に実習を通して指導していきます
種苗の確保支援教師と保護者がカヤンベ市、保健省や教育省などの公的機関に支援を要請できるようサポート
事業のプロセス:事業の最初と最後に学校長や担当教師だけでなく、公的機関を招いて講習会を行い、事業の目的を明確に伝え、地域の多様なアクターが学校を支える主体者となれるようにサポートします
最初の講習会ー学校長や担当教師だけでなく、公的機関を招いて講習会を行い、事業の目的を明確に伝え、地域の多様なアクターが学校を支える主体者となれるようにサポート
担当者の現地出張・食事調査ーサネ担当者現地栄養士と食事調査を行い、学校菜園の作物の提供が子ども達の食生活への良い影響となることを確認します

最後の講習会ー上記の調査結果の確認と、半年間の活動評価を行い、自家製肥料、行政による学校への種苗の提供が、今後の学校菜園の継続のために大きな一歩となることを確認しあいます


こうした一連の活動を、公的機関を巻き込んで行うことによって事業終了後のそれぞれのアクターの学校菜園継続への動機付けとし、自立性と主体性そして持続性のある学校菜園活動へと発展できるよう支援します

対象 6校、約1200人の子ども達
スケジュール

実施事業

  10

カヤンベ市教育省、保健省、校長との打ち合わせ

1回講習会の実施(現状把握と事業の実施計画)

学校訪問、農地の準備、肥料の準備

種苗の分配についてサポート

  11

学校訪問、農地の準備、苗の準備

肥料の作成について実習

苗の分配についてサポート

保健省への健康調査の協力

  12

学校訪問

肥料の作成について実習、収穫

菜園担当教師との懇談、給食調査準備

    1

担当者の現地渡航

学校訪問、給食調査

肥料の作成について実習、収穫

    2

学校訪問

肥料の作成について実習、収穫

給食調査まとめ

    3

学校訪問

肥料の作成について実習、収穫

2回講習会の実施(評価)


事業予算合計                877,750

(内 訳)

1事業費(原材料費)  143,100

2事業費(通信運搬費)  43,750

  (3) 人件費         410,400

  (4) 派遣諸費                280,500

  国際協力基金申請額       438,875円 (全事業費の約50

 

2022年7月18日月曜日

第4回SDGsワークショップは7月30日! エクアドルからバナナが届きます!

 

第4回SDGsワークショップは小学生から高校生を中心とした皆さんが夏休みの課題としても取り組める内容です。拓殖大学の石川先生が講師です、自由研究としてテーマを膨らませていくヒントももらえますよ。

ここには親子で、と書いてありますが、もちろん一人で参加してもOKです。初めて参加の方も歓迎。
エクアドルからバナナが1ケース届きます。定員があるので参加ご希望の方はお早めに申し込みをお願いします。申し込みメールは、お名前、年齢(学年)、人数、連絡先をお忘れなく。
エクアドルから到着するおまちかねのバナナ!このバナナだけ欲しい方、ご予約ください。1本100円で全額が寄付になります。

日時:7月30日(土) 14時〜16時
場所:飯能市南高麗福祉センター
   左の地図をご覧ください。
   交通手段がない方は飯能駅まで送迎があります(要予約)。
参加費:一人500円、親子800円、二人目からのお子さんは一人400円
定員:30名
予約:inf@sanejapan.org

2022年7月16日土曜日

円安が財政を直撃! 緊急支援のお願い

サネの1年間の定期送金回数は3回です。定期送金に教育環境改善事業資金送金まで入れると、円安による負担の増加は100万円になる可能性があります。さらに、コロナ感染者数の再増加は会の活動を困難にしています。
一方で、現地では10人の奨学生が卒業し、新しい奨学生を迎え入れようとしています。コロナ禍の影響もあって経済的に困窮している家庭は多く、この奨学金制度への期待は高まるばかりで、現地スタッフは選考に苦労をしています。この人数を減らしたくないというのが私たちの願いです。
カヤンベではJICA委託事業が終わりました。ここまで育ってきた給食実施への道筋作りが新しい年度が始まってからも継続できるようにフォローをしていきたいのですが、そのために働くスタッフにも生活していくだけの収入が必要です。送金を切らすわけにはいきません。

このブログをご覧になっている皆様に改めてお願いします。
この緊急事態に、皆様の少しずつの応援で会を支えていただけますよう、よろしくお願いいたします。

今まで寄付振込口座は「ゆうちょ銀行」のみでしたが、飯能駅前に支店のある「埼玉りそな銀行」へも振込できるようになりました。

ゆうちょ銀行口座名:SANE郵便振替口座:00580-1-14849●埼玉りそな銀行銀行コード 0017店番号 494 飯能支店科目 普通特定非営利活動法人 エクアドルの子どものための友人の会口座番号 4967233



 

2022年7月15日金曜日

卒業おめでとう!〜今年の卒業生は10人

 今年も卒業シーズンを迎え、7月に高校3年生10名(キト4名、カヤンベ6名)がSOJAEを巣立ちます。 卒業予定者のパドリーノ、マドリーナ、翻訳ボランティアの皆さま、長い間のご支援に心より感謝申し上げます。

キト卒業生 パトリシア・グティーニョより 

    「失敗を恐れるな」と自分に言い聞かせながら

 初めは、まさか自分が奨学生に選ばれるとは思ってもいませんでした。応募する子たちはみんな成績優秀な子だと聞いていたからです。「失敗を恐れるな」と自分に言い聞かせながら、応募したのを覚えています。奨学生に選ばれたのは、神様のおかげです。連絡が来た後、真っ先に奨学生制度の仕組みを確認しに行きました。奨学金のことよりも「成績をもっと伸ばしたい」という気持ちで頭がいっぱいでした。
 奨学生の間は、いつも「失敗しないか」不安でした。日本から応援してくれる人たちをがっかりさせたくありませんでした。毎月下旬に、学業について報告することや、日本のマドリーナからの手紙を受け取ることを楽しみにしていました。手紙のやりとりを通して得たことがたくさんあり、感謝しています。
 そして何より、サネとソハエに感謝しています。私を信じてくれて、ありがとうございます。「常にベストを尽くすことができる」ということや「転んだ時に強く立ち上がること」を教えてくれました。不安が少しでも和らぐようにサポートもしてくれました。ずっと寄り添ってくれました。親のような存在です。
人生の成功には、勇気が必要です。「あなたは勇敢な子です」と自分自身に言いたいです。みなさまに感謝いたします。


♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢ 

キト奨学生担当 ヘネシス・ブラチョより               

夢をかなえることは芸術であり、それを手助けをする人は祝福される!  

 この言葉は「卒業する奨学生」と「サネのメンバー」を連想させます。卒業する奨学生は芸術家であり、サネメンバーは彼らを芸術家にする特別な人たちです。

奨学生たちの努力が実を結び、山あり谷ありで目指してきた卒業という目標を達成し、その喜びを味わうことができました。卒業生たちのさらなる成功を祈るとともに、人生の新たなステージへこの勢いのまま進んでいってほしいと願っています。

 サネの皆様には、長年に渡る活動と継続的な貢献に対して、多大なる感謝を申し上げます。文通は、奨学生にとって、自分の話を伝えるだけでなく、地球の裏側にいる支援者から愛情を受け取るものでもあります。 ソハエは、奨学生がより良い未来に向かって成長できるよう、これからも支援活動に励んで参ります。 

♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢


カヤンベ卒業生 エリカ・アルレマより

奨学生としての経験は最高の思い出


 みなさん、こんにちは。奨学生としての経験をお伝えしたいと思います。サネとソハエは、日々学んだことを仲間を交えて実践する場でした。一番の思い出は、コロナ前になりますが、キトに行き、現地の奨学生と交流したことです。クリスマスカードを交換し、ゲームをして、昼食をとり、縁日に行って、素晴らしい日本の文化や伝統料理について学びました。日本のことをあまり知らなかったので、とても印象に残りました。
 奨学生になれたことに感謝しています。奨学生制度のおかげで、無事に高校卒業を迎えることができました。両親は、私のことを誇りに思ってくれています。 奨学生としての経験は、最高の思い出です。


♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢ 

カヤンべ奨学生担当 ダーウィン・バスコネスより

 私たちは努力を認め、支えあう「家族のような存在」

 カヤンべ支部では、6人の奨学生が高校卒業を迎えます。奨学生担当として、彼らの成長を数年に渡り見守ってきました。奨学生たちは、講習会、交流会、日本のパドーリノスとの文通など、ソハエの活動を通して「家族の一員」になりました。いつも努力を認め、支えてくれる「家族のような存在」があることが、彼らの成長に良い影響を与えたことは間違いありません。

約2年のコロナ禍でみんなで集まることができなくなり、オンライン会議などに切り替えました。困難な時ほど、周りからの物理的・精神的な助けが必要になります。ソハエは、彼らのためにできる限りの援助をしてきました。この間私たちの支援が奨学生とその家族へ与えた影響は大きかったです。

卒業生の幸運を祈っています。エクアドルの将来は不透明ですが、彼らが希望通りに勉学を続け、新しい目標を達成できることを願っています。卒業生全員が、サネのみなさまに心から感謝していることを改めてお知らせいたします。奨学生事業をずっと続けてこられたのは、サネとの連携、熱意、努力、友情、理想の共有のおかげです。

♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢  ♢

2022年7月12日火曜日

修了式が行われる〜最後の日に給食!

6月13日から30日まで続いた抗議活動のために、多くの学校では最後の授業が行われなかったのですが、収束後にどの学校も年度最後の修了式を行いました。

最初の写真はサンパブロウルコ村のウンベルトフィエロ校ですが、この学校は地域の先生がほとんどのため、抗議活動中も先生は出勤し、授業や給食の提供を継続させました。

  

また、保護者の事情もあって長く給食が停止していたピサンビージャ村のヘネラルアントニオエリサルデ校でも給食を出しました。



子どもたち、夏休み中も元気で過ごしてね!

JICA完了報告会&SDGsワークショップ開催

サネが委託を受けて2019年3月以来エクアドル、カヤンベ市の山間部小学校でおこなってきたJICA草の根技術協力事業は今月で終了します。これを受けて完了報告会を飯能市総合福祉センターで開催しました。

この日は最初にプロジェクトマネージャーの杉田、農業専門家としてこの事業に参加した大塚(丹後市に在住のためオンライン参加)、

栄養専門家の黒岩(多摩市に在住のためオンライン参加)の3人から報告をいたしました(写真右上)。また、当日参加はなかったのですが、経理担当の東城からもこの事業の予算と実際に使われた経費についても報告がありました。  

参加された飯能市民、埼玉NGOネットワーク代表の赤石さん、JICA埼玉デスクの矢田部さん、サネの会員など15人ほどの方々が熱心に耳を傾けてくださいました。

事業実施の背景、プロジェクト目標、達成目標、そのための活動計画、事業の経過、成果と課題など、一つの事業の全容を詳しく話す機会はなかなかありませんが、今回はじっくりとお聴きいただきました。

後半は、拓殖大学の石川先生が講師のSDGsのワークショップに繋ぎました。3つのグループに分かれて、報告に対する質問を上げていただき、現地の状況を正確に把握することは実は難しいこと、現地に日本人スタッフがいない中で事業をすすめるためには、当事者が本当に納得する必要があり、そのための話し合いや状況把握に基づくお互いの理解が必要だったことなど、事業の経過の中での苦労話などもお話しすることができました。

この後、今後の事業展開についてそれぞれのグループワークで考えるはずでしたが、時間が少なく、できないまま終わってしまい、後ほどそれぞれの方にアンケートをお送りし、ご意見を伺うことになりました。

またその結果をご報告します。

この日は、飯能の人気シナモンロール専門店のロビングッドフェローさんが、杉田が仕入れてきたエクアドルのカルダモンを使って作ってくださったシナモンロールをお土産としてお渡ししました。

2022年7月11日月曜日

寄付振込口座の追加について

 今まで寄付振込口座は「ゆうちょ銀行」のみでしたが、飯能駅前に支店のある「埼玉りそな銀行」へも振込できるようになりました。

ゆうちょ銀行口座名:SANE郵便振替口座:00580-1-14849●埼玉りそな銀行銀行コード 0017店番号 494 飯能支店科目 普通特定非営利活動法人 エクアドルの子どものための友人の会口座番号 4967233

2022年7月6日水曜日

エクアドルでの抗議活動収まる

先住民が主導していた物価高騰などに対する抗議活動は6月30日に、政府と先住民指導部の間で協定への合意があり、収まりました。
学校は今日明日で一年の修了式を行い、夏休みに入ります。JICAの事業も3年5ヶ月の期間を終え終了となりました。現在カヤンベ支部ではスタッフが集まって資料整理、まとめ、評価を行なっています。

2022年7月4日月曜日

JICA完了報告会&SDGsワークショップ

サネは3年5か月にわたったJICA事業を今月で終えます。市民の皆さんに気軽に参加していただける報告会&ワークショップを開催しますので、是非ご参加ください。