2021年3月26日金曜日

学校給食の食器をいただきました

 SANEはカヤンベの小学校で給食の実施事業をしていますが、食器は学校に準備されておらず、子ども達が家から持って来ています。スタッフの願いは同じサイズの食器を準備したいということなのですが、この度、埼玉県立川越特別支援学校様より給食の食器を新しくするといことで、これまで使っていたものを280個いただきました。校長先生、お話をしていただいた同校の栄養士の荒井さん、ありがとうございました。

これで多くの子ども達が同じサイズの食器を使えるようになります。

コロナ禍が解決して早く届けたいです。

学校菜園改善事業ー彩の国さいたま国際協力基金助成事業(半額助成)完了報告(2)

ラファエルコレア校の改善事業

ラファエルコレア校の児童59

a.菜園のビニールハウスの改修

3.5m×100mのビニールを購入し、老朽化していた約70㎡の面積のビニールハウスの改修が実施された。作業は地域住民の手によって行われました。


この地域は浸食された斜面が多く農業に適する土地を確保することが難しいうえ、強風にさらされています。のため、学校では狭い土地を利用してビニールハウスを作り、教師や保護者、子ども達が協力して作物を育ててきました。収穫された野菜は週に2回提供され、給食にも使用されており、SANEが実施する栄養改善事業の目標達成に大きく貢献してきました。しかしながら、このビニールハウスが老朽化したため、風や雨水が入り込んで作物に被害を与えているという問題が生じていました。

ビニールハウスが改修されたことにより、該当地域でも天候に左右されることなく作物を育てることが可能になりました。生産量の増加が見込まれ、子ども達の栄養改善に大きく寄与することが見込まれます。(写真は工事中のビニールハウス。完成写真は3月10日のブログ参照)




b.菜園への給水用の貯水タンク及び給水管の設置

菜園への給水用に2500ℓ容量の貯水タンクを2つ設置しました。1つのタンクは学校内の建物の屋上に設置し、もう1つのタンクは木製の土台に設置しました。加えて、これらのタンクからビニールハウスへの給水を可能にする給水管も設置しました。


対象校には、灌漑システムがありません。そのため降水量が少ない季節は作物を枯らせてしまう危険があり、子どもたちが水を運んできたりしてきた。近年は雨の降り方が安定しておらず、菜園の収穫が気候に左右される傾向がより強まったため、貯水タンクの設置は必須でした。

貯水タンク及び給水管が設置されたことにより、降水量が少ない季節でも貯水タンクの水を利用して作物を育てることが可能になりました。また、タンクを高台に設置したことにより集めた雨水を効率的に利用できるようになりました。



c.学校給食室の煙突の改善

既存の煙突の排出量が不十分であったため、新たな煙突(より長く、幅の広いもの)との取替工事が行われました。


週に2回菜園の収穫物を用いた学校給食が子ども達に提供
されています。これは学校の調理室でお母さん達の手によって調理されたものです。調理には薪のかまどが用いられており、煙は設置されている煙突から排出されているものの、十分に機能しておらず室内は煙が充満してお母さん達を苦しめていました。この調理室には、配膳の際などに子ども達も頻繫に出入りするため、調理を担当する保護者のみならず彼らの健康に悪影響を与えているのは明らかであした。

この事業によって以前のものよりも長く幅の広い煙突が設置され、薪のかまどから出た煙が調理室外に適切に排出されるようになりました。

今はコロナ禍で給食は実施できていませんが、子ども達が学校に登校できるようになればおいしい給食づくりに貢献できるでしょう。


                       担当:ジョセリンコヤゴ

                        大川拓輝



学校菜園改善事業ー彩の国さいたま国際協力基金助成事業(半額助成)完了報告(1)

サンパブロウルコ村のウンベルトフィエロ校とラアスンシオン村のラファエルコレア校での学校菜園改善事業が完了し、報告が届きました。

サンパブロウルコ村のウンベルトフィエロ校(貯水池から学校への排水管工事)

学校の生徒数 59名

学校菜園への給水を可能にする、貯水池から菜園までの給水管の設置

貯水池から学校内の菜園までの給水を可能にするため、給水管が地中に埋め込まれた。給水管の設置作業は地域住民の手によって行われました。

この学校が属する地域は起伏が多く、

降雨量はあるものの灌漑システムがないため季節によっては水の確保に苦労することも多いのが現状です。それゆえ、雨を待って種をまいたり苗を植えたりする必要があり、雨が降らない場合は菜園の作物を育てることができませんでした。学校の近くには貯水池があるにも関わらず、給水管がないために長期間使用されていない状況があったのです。

貯水池から菜園までの給水管が設置されたことにより、天候に関わらず作物を育てることが可能になった。これにより収穫量が向上し、児童の栄養改善に大きく寄与することが見込まれます。




 

2021年3月23日火曜日

田辺農園バナナがやってくる! エクアドルバザール開催4月11日

『世界のみんなと手をつなぐ店 ふやふや』はエクアドルの子ども達の支援のためのバザールを偶数月に開催していますが、次回は4月11日午後です。
前回はコロナ対策のためにバナナ寄付が中止となりましたが、今回は4箱やってきます。このバナナの売り上げは全額SANEへの寄付になります。
会場は飯能銀座通り商店街のBookmarkです。皆さん、ぜひお立ち寄りください。




2021年3月13日土曜日

JICA委託コロナ対応事業2 手洗い場の設置と衛生講習会

 栄養講習会と食料セットの配布に先立ち、3校で手洗い場の設置が行われました。

これは、子ども達が学校に来た時に衛生的な環境で生活できるように配慮されたもので、この事業で各学校に設置しています。授業が開始されれば各教室で正しい手の洗い方や感染症から身を守る方法についての短い講習会を行い予定でしたが、授業開始にはなっていないので栄養講習会と合わせてパンフレットを配布して、保護者に伝えるようにしました。

手洗い場は学校での授業開始の大きな助けになります。子ども達が学校に来れば役割を果たしてくれることでしょう。

12日は、昨日に引き続いてラファエルコレア校で講習会と食料セットの配布が行われました。現地からは先生からの感謝のメッセージが届いています。

*  *  *

こんにちは。エクアドルの私たちの子ども達のために大きな努力をしてくださっていることに心からの感謝の気持ちをお伝えします。遠く離れたここから大きな抱擁を送ります。また、お会いできる日が来るまでお互いに注意しあってやっていきましょう。

フラビオより(ラファエルコレア校校長)






2021年3月12日金曜日

JICA委託 コロナ対応事業、栄養・衛生講習会が始まる!

 



3月11日、コロナ禍に苦しむカヤンベの僻地、ピサンビージャ村のウンベルトフィエロ校にSANEの支援が届きました。当日はカヤンベ中心部は小雨模様。現地から今日できるかどうかわからないと何度か連絡があり、たくさんの食料セットの準備をしていただけにどうなることかと日本のスタッフもハラハラしていました。現地は遠隔地で危険な山道を1時間ほど上らなくてはなりません(標高約3300m)。雨が降れば最悪です。けれども、現地は雨は落ちていない、行けました!と嬉しい連絡が。支援が人々の元に届いた!国内と現地での、昨年からの数ヶ月間にわたる苦労が報われた思いの一瞬でした。ここに掲載している写真は、この学校のSANEの現役奨学生ヘオマラさんが撮影して届けてくれたものです。上の写真の食料セットの右脇に建てられている看板はこの日のために作られたものです。長い家までの道のりを食料セットを乗せて帰るのを待つ馬がいました。

支援の内容は、手洗い場の設置、調理講習会と食料セットの配布、衛生講習会の実施です。
このうち、手洗い場の設置は順調に進んでいましたが、講習会と食料セットの配布は学校での授業が始まった後で実施する計画でした。けれども長引くコロナ禍のために政府からの授業実施の政策はいつまでも出る様子はなく、教室でやることは断念。下の写真のようにソーシャルディスタンスをとって、しっかりマスクをして集まりました。生徒数は326人、家庭数はほぼその半数です。資料を配布し、食料セットを使った調理の仕方、手の洗い方や感染を防ぐための衛生面での注意についても説明し、食料セットを配布。人数が多いので何回かに分けて行われました。

この事業は後2校で、明日(現地では金曜日)と来週行われます。

写真は食料セットを持ち帰る人々。食料セットの中身は、米、大麦、キヌア、マグロ缶、穀物の粉、豆類、オートミールなどです。





2021年3月10日水曜日

彩の国さいたま国際協力基金助成事業経過報告

 SANEは現在カヤンベ市周辺地域において行っている、学校菜園を普及させ学校給食を安定的に提供できる基盤を作るためのJICA委託事業も、今月で3年目に入りました。2年目に入った頃からずっとコロナ禍に見舞われ、子どもが学校に来られなくなり、大変な状況は続いていますが、学校菜園は休まず続いており、子ども達が学校に戻ってきたときのために給食を提供する準備も進めています。

一方で、こうした事業実施の過程で、水の不足や農園の土地不足を補うためのビニールハウスの老朽化、給食室の換気の悪さなどが問題として出てきました。彩の国さいたま国際協力基金助成事業は、こういった問題に対処するために計画された事業です。

【事業内容】

  ラコンセプシオン村ラファエルコレア小学校の菜園のビニールハウスの改修

  同小学校の菜園への給水用の貯水タンク及び給水管の設置

  同小学校の学校給食室の煙突の改善

  サンパブロウルコ村ウンベルトフィエロ校の学校菜園へ給水を可能にする、貯水池から菜園までの給水管の設置


【受益者の人数】(ただし、2019年度の生徒数)


① ラファエルコレア校  58 


② ウンベルトフィエロ校  57


現在、事業はコロナ禍の中、困難を抱えつつも進んでいます。写真はビニールハウスを作るために共同作業をしている人々と出来上がったビニールハウスです。