2017年10月15日日曜日

今年も9名の奨学生を迎えました。   文通相手を募集しています!

エクアドルでは新しい学年が始まり、今年も新しい奨学生の選考がありました。SANEでは経済的に大変な家庭の中高校生で、学業に意欲を持って努力している、キト市とカヤンベ市に住む子どもを35人奨学生として支援しています(キト市は首都ですが周辺に貧困地域が広がっています。カヤンベ市は人口8万人余りのアンデス山間地域に小さな村が広がるっています)。
SANEにとって奨学生プログラムは中心となる事業です。SANEの奨学生プログラムは、奨学金(月に約3千円)を支給するというだけではなく、一人の子どもを時間をかけて丁寧に支援して行くことです。毎月奨学生対象の講座を行い、自己を見つめ、自尊心を育て、青年期の問題や社会的な視野を広げています。日本のSANE会員との文通はその活動の一つです。中高校生の時期は子どもから大人に成長するまさに激動の時期です。この期間を毎月の文通を通してサポートしていきます(足ながおじさんのようなイメージですね)。
ご関心をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひ会にご連絡をください。

新奨学生の紹介です。


名前
地域
紹介
ダニロ
カヤンベ
12
大家族で、祖父と母親の収入が頼り。 障がいのある家族もおり困難を抱えた家庭環境。               
エリカ
カヤンベ
13
労働者の父親の収入は不安定。高校を卒業した姉3人のうち進学できたのは1人だけ。
ヘオマラ
カヤンベ
15
父親は日雇労働者で収入は不安定。カヤンベでも遠く孤立した村に住む。
レイディ
カヤンベ
14
収入は母親の280ドル/月のみであり、生活には十分とは言えない。
ミルトン
カヤンベ
14
母の収入では生活には足りず、週末は仕事をし家族を助けている。大家族が小さいな家に住む。
ダニエル
キト
14
成績優秀でリーダー性のある青年。両親の収入は不安定。
シルレイ
キト
13
優しく礼儀正しい。経済的に厳しい状況で母親は警備員として働く。質素な家に兄、母と住む。
グレース
キト
13
純真、控えめで、同時に親しみやすく協力的。父親の病気のため、非常に厳しい経済状況にある。

2017年9月23日土曜日

奨学生交流会が開かれました

本日、9月23日に奨学生交流会を23人の方々をお迎えして開催しました。SANEの奨学生部会担当は3人の若き女性達です。もちろん全員がボランティアなのですが、それぞれフルタイムワーカーで会社でも第一線で活躍中です。帰宅は夜遅かったりする中を夜遅くまでメールでやり取りをして、奨学生のビデオや、パワポの準備だけではなく、少しでもエクアドルらしいおやつを出したいと青いバナナや生チーズの購入、料理をしたりと大忙しでした。
地元の皆さんはもとより、東京からも駆けつけてくださる方もいらして大変賑やかでした。初めて参加してくださった方、会員でない方も。じかに奨学生のビデオを見たり、活動の様子を知ってよかったという声をいただきました。中でも文通相手の子どもからビデオを通して呼びかけられた方は大感激だった様子でした。SANEの奨学生プログラムには、奨学生と会員の間の毎月の文通があります。会ったことがない相手の子どものことを思い、毎月手紙を書いてき
たパドリーノ(男性の文通相手)やマドリーナ(女性の文通相手)にとっては、新鮮だったことでしょう。
さらに、来年は日本とエクアドルの国交100周年の年で、8月にはツアーが計画されつつあります。集まった皆さんの中には、ぜひツアーに参加して相手の子どもにも会ってみたいという声も出ました。楽しみですね!ぜひ、皆さんもご一緒に!

2017年8月30日水曜日

奨学生プログラム交流会が開催されます


 『人を支援するということはなかなか難しい』と、災害支援でも国内の子ども支援でも感じた経験はありませんか?エクアドルの子どものための友人の会(SANE)は、1989年に会を設立した時にどういう会として出発するのか色々話し合いました。例えば、次のような疑問をお持ちの方はいらっしゃらないでしょうか
 *限られた数の子どもに特別の支援をすることで、社会の現状って変わるのだろうか?
 *それよりたくさんの子どもを支援することを考えた方が良いのでは?
 *どうやって支援する子を決めているのだろうか?
 *支援した子はどうなっているの?
 *奨学生と日本人会員の文通ってうまくいくの?
 SANEは今キト市とカヤンベ市という全く異なる環境の中高校生を対象に奨学生プログラムの実施しています。キト市は首都。面積も広いし人口も多いです。一方カヤンベ市は飯能市と同じくらいのサイズで人口8万人台の農山村の市です。ここにそれぞれ17人と18人の子どもたちがこのプログラムに参加しています。そして35組の奨学生と会員が毎月文通をしています。そして、このプログラムを現地で支えているのは他ならぬ卒業生たちです。
 SANEの奨学生支援は28年になりました。この間にどんなことがあったのか、上の疑問は私たち自身も常にぶつかって立ち止まって考えてきたことです。SANEの奨学生たちはその後の大学生奨学金貸与の返済率が高いこと、後輩支援の活動へ参加することも多いことでも知られています。なぜなのでしょうか。
 SANEや国際協力に関心を持ってくださる方はもちろん、関心がない方でも支援について考えて見たい方がいらっしゃれば是非ご参加ください。


2017年8月18日金曜日

パドリーノス・翻訳者へのアンケート結果

奨学生プログラム「パドリーノス・翻訳者へのアンケート結果」を掲載しました。
⭐️ SANEの文通事業は、毎月奨学生と日本の会員との間で行われています。
日本の会員は、ご希望によって一人の奨学生の文通相手となっていただくことになります。この会員を男性ならパドリーノ、女性ならマドリーナ(両方を合わせてパドリーノス)と呼んでいます。足ながおじさんのような感じですね。もちろん会員は日本人で、奨学生はエクアドル人ですから、使っている言葉が違います。そこで翻訳者の方が毎月手紙を訳してくださることになります。
  つまりこの事業は、毎月届く奨学生の手紙を読んで、それに返事を書くパドリーノスとそれを訳す翻訳者の継続した努力が必要です。その一方で手紙交換という活動はプライベートな活動でもあり、なかなか部会がサポートできない難しさもあるわけですね。
 このような事情から、今回奨学生との文通、および文通事業について、パドリーノスと翻訳者の率直な意見を伺い、より良い状況で文通して頂けるよう、アンケートを実施することになったのです。
  たくさんの皆さんがこれに応えてくださり、大変貴重な資料となりました。
いただいたご意見を参考に、「文通の案内」の改訂や文通事業の改善につなげていきたいと思っています。サネの会員に限らず、多くの皆さんにご意見をいただけたらありがたいです。
こちらをご覧ください。


2017年8月6日日曜日

SANEのためのコンサート開催される


昨日は六本木のフランシスカン・チャペルセンターでSANEのためのコンサートが開催され、多くの方々がおいで下さいました。
教会で開催されるコンサートはなかなか行く機会がないかと思いますが、こちらの教会は身近にコンサートが聴ける素晴らしい場所があり、出演者と観客が一緒に楽しめるコンサートとなりました。
出演は古代エクアドル生まれのペッカリーくん(実際に出土された土偶をモデルに作られたゆるキャラ)と大阪府枚方市からやってきたみっけちゃん(ダンスがとても上手なゆるきゃらで、フランスにも行ったようです!)、ファンタジージャズバンド、ゴスペルグループのみなさんで、ゆるキャラの楽しいパフォーマンスが質の高い音楽と共に提供されるという不思議な時間でした。ペッカリーはそのプロ級の歌声で知られていますが、昨日のコンサートでも素敵な歌声を聴かせてくれました。
開催にご苦労くださった森下さん、遠くからもおいでになった皆さま、素晴らしい演奏をして下さった出演者の皆さま、ありがとうございました!

2017年7月22日土曜日

BIZEN中南米美術館「SANEのためのチャリティーライブ」お知らせ

日本エクアドル国交樹立100周年記念イベントが始まります。
主催はペッカリーで飯能でもおなじみのBIZEN中南米美術館館長の森下 矢須之さんです。
それも「SANEのためのチャリティーライブ」と銘打っての開催です。
出演者は掲載したチラシにもあるように、どの面々も日本を代表するミュージシャンです。
もちろんペッカリーにもあえますよ。

チケットご希望の方は、SANE事務所まで御連絡下さい。
当日券もあります。

SANE電話番号042-973-0781
https://drive.google.com/file/d/0B0UvVJUmmf9iSThtZmZwWnNnUWc/view?usp=sharing


2017年7月19日水曜日

SANEの登録をエクアドル外務省に申請

SANEは今年度、JICA草の根技術協力への事業提案を予定しています。これまでの、SOJAEを通して事業を行って来たSANEの関わり方から一歩進んで、カヤンベの事業をSANEとしてより直接的に関わろうとしているのです。

今年度の総会でこの提案をしてから、会員を始め多くの方々に期待の言葉を頂いてきました。ご承知の通りSANEは28年間一貫して(無償)ボランティアを実践してきました。この状況が当面変わる訳ではないので、プロの仕事を求められるJICAの事業が私たちにできるのか不安もありますが、カヤンベで積み上げて来た14年間の学校菜園事業の経験を基盤にして、さらに多くの学校で学校菜園を実現し、子どもたちに美味しく栄養豊かな手作り給食を食べてもらえるように、今回の事業を計画しています。

この事業の実施のためには、SANEがエクアドルに関わる事業をする日本の市民組織としてエクアドル政府に認められる必要があります。エクアドルの外務省に登録をするために、今回は杉田が出張しました。上の写真は7月18日に外務省を訪ねたときのものです。左から杉田、外務省の担当者カロリナ・ゴンサレスさん、SOJAEの内田さん、ダーウィン・バスコネスさんです。この写真を撮って下さったのは、JICAエクアドルの現地担当者アンドレスさんで、写真に写っていないのが残念ですが、JICAエクアドルの協力も大変大きいものがあります。日本で書類を整えるためにも多くのメンバーの協力を頂きましたが、現地でもJICAにアドバイスを頂いたりSOJAEメンバーの協力も大きかったです。正式な提出までにはまだ少しかかりますが、あと一歩の所まで来ました。まさにこの事業の実現を心から願うSANEとSOJAEのチームの仕事だと感じています。

上の写真では少しわかりづらいですが、手前に置いてあるのは日本の伝統的な姫手まりです。今回の出張に際してSANE事務局のある飯能市の方から日本とエクアドルの架け橋になればと手作り品を頂きました。左写真の左が日本の、右がエクアドルの色をイメージして作られたそうです。カロリナさんにこれをお渡ししながら『日本では多くの方が応援して下さっています』と話すと、彼女も『SANEが初めての政府登録の日本のNGOとなることを願っています』と笑顔で応えてくれました。
(下の写真はカヤンベです。)

2017年7月12日水曜日

「飯能夏祭り」に、ふやふや出店します!

飯能夏祭りにて、ふやふやが出店します!
Tシャツや人気のパナマハット、ブラウスなど・・・
エクアドルの民芸品はいかがですか?ぜひお立ち寄りください!

日時:2017年7月15日(土)15時頃~18時頃
      7月16日(日)12時頃~17時頃
場所:飯能銀座商店街 
   オープンサイト建築設計事務所 HP:http://opensiteas.com/
   (飯能市仲町7-28) 

夏祭りの詳細については、観光協会のホームページをご覧ください。
奥むさし飯能観光協会HP
http://hanno-tourism.com/
  
▽写真は昨年の様子です。「底抜け屋台」が通りに並ぶ引き合わせは見ごたえたっぷり!

2017年6月2日金曜日

アンドレアからの報告ーカヤンベの子どもたちの状況

アンドレア・コヤギージョはSANE/SOJAEの元奨学生で,現在大学を卒業して語学教師になるために就活中です。2012年に日本にあるアジア学院に農村リーダー研修生として留学をしました。SOJAEカヤンベ支部のボランティアとして活動をしています。彼女からカヤンベの子どもたちの状況について以下のような報告がありました。SANE/SOJAEは現在この地域で学校菜園事業を通して子どもたちの栄養改善のために活動をしています。

☆  ☆  ☆  ☆
国際こどもの日の取り組みとして、エクアドル社会観察局によって実施されたカヤンベ、ペドロ・モンカヨ、オタバロに住むカヤンビ族の先住民組織の子どもたちの状況についての調査が行われ、その結果についての発表が昨日あり、参加してきました。
この研究によると、42%の子どもたちが慢性的な栄養不足の状態にあり、幼少期の子どもたちの貧血は78%に及ぶとのことです。こういったことは貧困と地理的な高さにも結びついています。標高が高いほど栄養不足の傾向が出ています。
一方、青年の妊娠の問題は今や少女の事例も出て来ており、10才から17才の年齢で見られます。
その他にも教育、児童労働、ドラッグについても報告があり、大変に憂慮すべき現実がありました。
この調査を行ったエクアドル社会観察局のディレクターのマルガリータ・ベラスコさんとお話をする機会がありましたが、8月には最終調査の発表があるそうです。
さて、それではどうすれば良いのでしょうか?子どもたちの解決されていない問題は本当にたくさんあります。特に遠隔地(周辺地域)に。もちろんこれは当局といくつかの省庁の課題です。けれどもこの現実を前に、コムニダ(村)としてもオルタナティブの解決策を実行しなくてはならないでしょう。
あなたは私たちの子どもたちのために何をしていますか?
<写真はペシージョで撮影>


En el marco del Día internacional del niño/a, ayer asistí a la presentación de los resultados de una investigación realizada por el #Observatorio Social del Ecuador sobre la situación de los niños/as del pueblo Kayambi (Cayambe, Pedro Moncayo y Otavalo).
Según el estudio el 42% de los niños/as del pueblo Kayambi tiene #desnutrición_crónica, existe un porcentaje de #anemia que llega al 78% de la población infantil. Por otro lado los #embarazos_adolescentes que ahora se presentan casos en niñas y adolescentes desde los 10 a 17 años de edad.
Todo esto relacionado también con los niveles de pobreza y altura geográfica, a mayor altura, mayor desnutrición.
También se dieron a conocer otros datos sobre educación, salud, trabajo infantil, consumo de drogas, entre otras y la verdad son cifras muy alarmantes.
Pude conversar con Margarita Velasco, directora del Observatorio Social del Ecuador, quien hizo la investigación y espera que para agosto se publiquen los resultados definitivos.
Y entonces? Hay muuucho en deuda para con los niños/as especialmente de los sectores más invisibilizados. Obviamente, podemos decir es una tarea de autoridades, y algunos ministerios pero mientras eso sucede, como comunidad debemos crear alternativas de solución a esta realidad. Qué estás haciendo tú por "NUESTROS NIÑOS"?
Fotografía: Tomada en Pesillo.

2017年4月23日日曜日

持続可能な社会をめざして、           飯能からエクアドルへ!         女たちは語る


5月21日(日)午前10時〜12時

場所:飯能市 ぽかぽかキャリアアカデミー
 (電車の方は駅までお迎えの車が参ります。ご予約ください。)
参加費:500円(コーヒー付)
一緒にお食事を!
会の後、杉田代表が出張でエクアドルから持って来たおいしいキヌアを使った食事を食べながら楽しく交流を!1000
    (食事をご希望の方もご予約ください)

みなさんは国連の持続可能な開発目標(SDGs)をご存知でしょうか?平和で包括的な社会を推進し、より良い仕事を作り出し、気候変動をはじめとする現代の環境課題に取り組むものとして『先進国』も含めた私たちみんなで課題に取り組もうというものです。
 今、SANEのある飯能でも、興味深い活動が繰り広げられています。中でも元気な女性たちが面白い!今回のエクアドルの子どものための友人の会SANE総会イベントは、飯能周辺で活躍する女性たちが集まって姦しく(笑)、はつらつとトークを繰り広げます!そう、Act Locally の中からThink Globally が産まれる?それともThink Globally からAct Locallyは始まる?もちろん男性の参加大歓迎です。みんなで話しましょう!

 <ゲストスピーカー>
 佐藤智恵美:にこにこハウスを立ち上げ、ついでにサネを支援?
       福祉の世界で明るく活躍。
 和田芽衣:写真家。難病の娘さんを持つ。まだ幼い娘三人をつれ
      モロッコへ!
 小室舞:小室クリニックの奥さんで広報担当。MBAの持ち主です。
     ご夫妻の描く地域診療とは。
 杉田優子:SANE代表理事も入って楽しく語ります。

2017年3月21日火曜日

SANE、SOJAE奨学生事業(カヤンベ)


 今回の出張ではキトとカヤンベの奨学生に活動の様子を見せてもらい、一人一人に話を聞かせてもらったあと、保護者との懇談も行いました。
奨学生プログラムもキトとカヤンベではかなり違いがあります。キトは首都であり、対象地域がかなり広いことや、経済的に困難な子どもたちではあっても都会に住んでいるのに比べ、人口が8万人ほどのカヤンベは地域との結びつきがあること、農業地域であることといった背景の違いがあります。従って奨学生の選考の基準や毎月の奨学生講座のあり方にも違いがあります。

カヤンベの奨学生は現在18人います。奨学生たちに将来何になりたいのかと聞くと、警察官になりたいという答えが多く返ってきました。その理由は短い期間で働けるようになり、給料も良いからだろうと奨学生担当のダーウィンは言います。経済的に困難を抱えた家庭の子どもが多いことが大きな理由になっています。実際には警察官になる道も競争が激しく、希望が叶えられる確率は低いものがあると同時に、彼らにとってそれが一番良い道なのかどうか、その選択肢しか見えていないことに不安がよぎります。
奨学生事業は、公正な社会、豊かな社会を築く主体になってほしいという願いから行われているのですが、具体的にはどうなってほしいという期待が私たちにあるのでしょうか。警察官になりたいという子どもたちを前に少し考えてしまいました。
カヤンベは豊かな農業地域です。中心地は大きなバラの農園のビニールハウスが多くを占め、多くの人が農園で働くことで収入を得ています。その影で農業は縮小し、伝統作物も消えつつあります。自給自足に近い生活をしていた頃と比べて、現金を得ることが重要になった結果食生活がかえって貧困になっているのが現状です。農業=貧困というイメージが強く、農業の大切さが顧みられることはほとんどありません。教育の機会を得ることが農業から抜け出す一つの手段となっています。奨学生プログラムの現実もそうなってしまっていないか?それで良いのか?という一つの疑問がわき上がってきます。
一方で、カヤンベ支部は学校菜園に取り組み、伝統農業の回復、それによる子どもたちの栄養改善を目指しています。それでいながら奨学生事業はその逆の方向に行っているのではないのか、この点について出張の中で現地スタッフと議論をする機会を得ました。ボランティアスタッフの一人のアンドレアは栃木県にあるアジア学院で9か月の農村リーダー研修を受けました。その中でアンドレアは農業の大切さを理解し、農業国である自分の国に大きな自信を持ちました。しかし一方で、農民たちの経済状況は劣悪です。作物の値段は安く働いても働いてもその見返りは期待できない仕組みになっています。奨学生担当のダーウィンは自分の経験からも、奨学生の親たちの大変さを見てきた経験からも、この国で農業をやれとはいえないと言います。
奨学生に農業を生業にするべきだと言うことはできません。でも少なくとも彼らに農業の大切さを理解し、今の社会の仕組みの問題点を知り、どうして行けば良いのか考える機会を持ってほしい。日本でも若者たちが大学を出ながらも農業に意味を見いだし、取り組む例が出てきている、そしてそれを支えようとする市民社会が形成されてきていると話をしました。それは遠い理想の姿かもしれませんが、そうだとしても忘れてはいけない方向性だと考えるからです。
議論の末に、今後のカヤンベの奨学生講座のテーマに農業を掲げることになりました。理想と現実の狭間で若者たちに何を伝えるのか難しい取り組みですが、実際にこの分野で努力を続けている現地の方々を講師に迎えて、学校菜園の現場にも出向いたりして奨学生に新しい視点を育ててほしいと願っています。同時に、進路選択の多様な可能性についても多くの卒業生の経験を知らせることで伝えていってほしいものです。

写真は上から、奨学生との交流、保護者との懇談の様子です。

カヤンベ、ペシージョのミレニオ学校を訪ねて

今回のカヤンベ訪問で、ミレニオ学校を訪ねることができました。
ミレニオ学校は、正式の名前はUnidad Educativa del Milenio(UEM) で、政府の方針で教育改善のために主として地方に建設された大規模校です。カヤンベではペシージョに建設され、2014年に開校されました。
政府の方針で、他の機関が教育に介入することは難しかったのでなかなかこうした学校を訪問することはかなわなかったのですが、今回JICA(日本の国際協力機構)の協力で訪ねることができました。
最初にカヤンベ教育委員会を訪ね、今回の訪問の目的を教育長にお話しさせて頂きました。主としてJICAの協力隊派遣の可能性を探るというのが今回の訪問の名目になっていました。私たちの会の説明もさせてもらい、長くカヤンベで活動してきた会として何ができるのか実情を知りたいとお話しさせて頂きました。
私はまだ開校前、建設中に訪ねたのが最後で、開校後は初めての訪問でした。時間が遅かったため、子どもたちは下校後で、校長先生や他の何人かの先生方にお会いできただけでしたが、それでも大変貴重な訪問になりました。
先生方は子どもたちのことを心配しており、全生徒615人(3歳〜高校2年生)のうち、70%が経済的な困難を抱えていること、約20%の生徒が朝食抜きで来ていると話されました。この学校には15の村から子どもたちが通っています。中には1時間半かけて通って来る子どももいて、学校が7時半に始まるので6時には家を出る必要があります。朝食抜きで来る子どもたちは空腹を抱え授業に集中できないと心配していました。
授業は13時半に終わりますが、この間におやつとして政府から支給される牛乳とシリアルバーだけしか食べるものはありません。これは直接質問できなかったのですが、おそらく外から軽食を売りにくる人はいるのでしょうが(どこの学校にも25セントで家で作ったものを売りにきている人がいます)、買える子はまだ良いのですが、そうでない子は3時頃に家に帰るまで空腹状態が続きます。
 学校菜園の話に先生方は大変大きな関心を寄せてくれ、学校の広い土地を案内してくれました。この土地が先生と子どもたちの手で農地に変わり、子どもたちのための給食を提供できるようになる日が来ることを願っています。


写真は上から
教育委員会、ミレニオ学校の校長室、ミレニオ学校、ミレニオ学校の幼児校舎、学校の土地


キト奨学生、保護者との会

出張の機会を活かして、3月12日にキトの奨学生、保護者との会を持ちました。SANEの財政困難という事情によって、赤字運営をしていたSOJAEは、日本人学校に事務所を移しました。日本人学校は中心地から約1時間、南部に住む子どもたちにとっては2時間かかる場所にありますが、これによって事務所の賃貸料がかからなくなり、SOJAEの赤字が解消されました。ただ、奨学生にとって事務所は気軽に立ち寄れる場所だったのが、なかなか行けなくなってしまい、心配される面も大きいのが現状です。
キト支部ではボランティアメンバーたちが一人一人の奨学生の担当をし、3か月に一度の割合で家庭訪問をして状況を把握し、問題があったら解決のためのアドバイスをしていくという体制を作りました。
今回は、このような中での訪問でした。
当日は日本人学校にほとんどの奨学生と保護者が集まりました。
奨学生との会では、日本でのSANEの活動や日本文化について話をし、一人一人と会話をしました。特に何のためにSANEは彼らを支援しているのかを知らせることは大事なことでした。SANEのメンバーは宗教上の理由でも、お金持ちだからでもなく、教育の力とSOJAEのメンバーに信頼を置いて、将来一人一人の奨学生たちが社会に出て、その役割を果たしてくれること、共に公正な社会の構築のために働いてくれることを願っています。そして奨学生時代の強い絆が多くの卒業生を支え、卒業後も後輩のためにボランティアとして残っているのです。
そんな話をさせてもらいました。また、日本がどこにあって、どんな国なのか、日本語の話などもしましたが、中には何人か日本語に興味があると応えてくれた奨学生もいました。奨学生たちはこの日のために踊りや劇を準備していてくれて、一緒に楽しむことが来ました。
午後は保護者との会がありました。これは初めての試みでしたが、好評でした。今後は保護者同士のつながりを持つことや、保護者向けの講座の希望も出ました。また、保護者自身もSOJAEのために何かできたらという提案もありました。
最後に、女性の日にちなんで元奨学生のディエゴがバラの花を一人一人のお母さんたちにプレゼントするというサプライズがあり、和やかな雰囲気のうちに会合は終わりました。
それぞれの奨学生たちの持っている事情は厳しいものがありますが、キト支部の不断の努力で彼らを支え、奨学生たちがその中で成長していってくれることを願って一日を終えました。