2021年10月31日日曜日

奨学生ダビッド君が交通事故にー経済的に困難な家庭への緊急支援

 奨学生のダビッド君が9月に交通事故に遭いました。事故当時意識はあったものの怪我が重く、元通り動くようになるかわからない状態でした。その後無事に手術を終え、リハビリを受けるところまで来ました。社会保険病院に入院をしたため(エクアドルには社会保険制度があります)、入院にかかる経費はいらなかったのですが、少なくとも2ヶ月間はリハビリに毎日通う必要があり、キトの病院までの交通費、リハビリにかかる費用、薬代などがかかり、家族には大きな負担になります。家庭は経済的に困窮している上、このような緊急時にサポートできる制度はありません。

エクアドルでは、社会保険の制度があるなど、貧困家庭で緊急事態が起きた時に、社会の救済措置がないわけではないのですが、それは一時的、部分的で不十分なもので、こういったことがきっかけとなって家庭が崩壊したり、怪我を十分に治せないまま障害を抱えてしまうことになります。ちなみに事故を起こした車は逃げてしまい逮捕されていません。

SANE(サネ)では、ダビット君が安心して治療に専念できるよう、少しでも支援できたらと会員の方々を中心に寄付を呼びかけています。集まったお金はSOJAE(現地組織ソハエ)が管理し、ダビッド君の家族の必要に応じて支給するようにします。また、余剰金が出た場合は今後の緊急事態に備え、今後、他の奨学生も使えるように考えています。

〜 一人一人の子どもを大切に見守りたい 〜

2021年10月30日土曜日

JICA草の根支援技術協力事業の事業延長とコロナ対応追加事業が決定しました

 7月から準備をしてきた事業延長と残り3校への追加事業(6校の事業校のうち、3校は3月に追加事業を終了)がようやく決定しました。その内容をお知らせします。

【事業延長について】

このブログでもお伝えしてきた通り、現在行っているエクアドル共和国ピチンチャ県カヤンベ市の学校菜園と学校給食の実施を通した子ども達の学校生活改善プロジェクトは、2019年3月より2022年2月までの3年間の予定で行われる予定でしたが、2年目に入った2020年3月にコロナ感染症の感染者の急激な増大によって村や学校が閉鎖され、それまで学校で行っていた菜園や食事の提供ができなくなりました。その後、2020年9月に始まった新学年も年度の終わる2021年6月まで学校での授業はほぼできない状態が続き、子ども達は家庭での待機が継続していました。そのような中、SANE(サネ)は現地カウンターパートのSOJAE(ソハエ)と共にこの間も事業の継続に取り組んできました。学校菜園はこの期間も多くの学校で有効に機能しました。けれども、食事(給食)の提供についてはゼロに戻ってしまい、学校がない期間が3年のうち1年以上にわたる現状では、事業の成果を上げることは困難となりました。

政府は新年度の始まった9月以降、学校での授業を開始できるように働きかけを強めています(しかしこれには現場の側での困難も山積しているのですが)。事業校6校のうち3校は週に2、3回の対面授業が始まり、残りの3校も準備を進めています。

このようなことから、事業を今年度いっぱい、2022年7月まで延長できるように要請をしました。

【コロナ対応追加事業について】

昨年度行った3校へのコロナ対応追加事業と違い、今回の3校は保護者の協力や教師との連携が難しい、そして貧困もより強い地域の学校です。コロナへの恐れも大きく、教師も学校で仕事をしていませんでした。そのような事情から3月の実施は難しいと判断をしていたのですが、ようやくコロナの状況も落ち着きを見せ、政府も対面授業を進める方針となったので実施できると判断しました。手洗い場の設置はこれを待たずに彩の国さいたま国際協力基金で既に行っています。今回の追加事業は、消毒薬の配布と衛生講座、そして全ての保護者を対象とする給食調理の講座を5回にわたって行うという、給食実施に導く方向づけを強く持ったものです。講習会は12月から3月にかけて月に1、2回行われます。対象校の中には、子どもを学校に行かせると意思表明している保護者がわずか25%という学校もあります。この原因は、コロナへの恐怖もあるでしょうが、むしろ子どもが家にいた方が仕事を手伝ってもらえる、弁当の準備をしなくてすむ、お金や手間がかからない、といった事情もあると考えられます。子どもの学ぶ権利が危うくなっています。この事業を通して『学校に行っておいしい食事を食べる』ことをきっかけに学校に行けるようになることを願っています。

※写真は学校菜園で今年度初めてのトマトを収穫したラファエルコレア校の子ども達。




2021年10月28日木曜日

新奨学生の文通相手を募集しています

困難の中をがんばるエクアドルの中高生を応援

 

サネは、エクアドルで経済的に困難を抱える中高校生に毎月30ドルの奨学金を送り、希望する会員が毎月決まった奨学生からの手紙を受け取って返事を書いて高校卒業までを応援するという、文通事業を行っています。32年間の支援を通じて300人に近い子ども達が卒業し、大学に進んだり社会に出て活躍したりしています。現在奨学生は36人。その内13人が新しく9月に奨学生になったばかりの子ども達です。

会員になって文通を通して応援してくださる方をあと2名募集中です!

手紙は翻訳ボランティアの方々がスペイン語(奨学生から届いたものは日本語)に翻訳をいたしますので心配はいりません。毎月の文通を楽しみながらエクアドルの中高校生の成長を一緒に見守っていただけませんか?関心を持っていただける方はぜひSANEにご連絡ください。



 

2021年10月23日土曜日

11月の事務所勤務日のお知らせ

10月から11月にかけての事務(小林)が在所する日をお知らせします。時間は、午前10時から昼休み休憩をはさんで午後3時までです。この時間帯以外でご用事がある方はメールにてご連絡ください。なお、この日は基本的に代表の杉田もおりますのでご用事がある方はお気軽にお尋ねください。

10月27日(水)、11月4日(木)、12日(金)、17日(水) 

2021年10月20日水曜日

パドリーノス交流会のお知らせ

今年もパドリーノス交流会を開催いたします。

この会は、日本側のSANEがエクアドル側のSOJAEの奨学生たちと交流することが目的です。去年の交流会では、画面上でパドリーノスと翻訳者、そして奨学生たちが短い時間ではありますが、顔を合わせて交流をしました。普段なかなか直接コミュニケーションをとることができないエクアドルの奨学生たちと、顔を合わせてお話しすることで、SANEとSOJAEの結びつきやお互いの想いを分かち合うことができました。
今年も同じ内容で開催する予定です。普段は非常に遠く感じるエクアドルですが、是非この機会にエクアドルや奨学生たちを身近に感じていただければと思います。
パドリーノス(文通相手)でない方も、会員でない方も、どなたでもお気軽にご参加いただけます。
詳細は以下の通りです。

日時:11月27日(土)午前10時開始
   ※時間は1時間~1時間半を予定しております。
開催形式:Zoom
参加申込:10月31日(日)までにinfo@sanejapan.org
までメールで参加の旨をお知らせください。後日、zoom招待を送ります。

ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。
皆様のご参加心よりお待ちしております。

2021年10月11日月曜日

エクアドルバザールin 小諸

 

10月9日は長野県小諸市のチッタスローという素敵なカフェのイベントスペースで、久々のエクアドルバザールを行いました。会場にはカラフルで可愛い小物たちやTシャツ、アルパカ製品、森林栽培の有機コーヒーなどなどがずらっと並びました。これらの商品は、SANE(サネ)の活動地域であるエクアドル、カヤンベ市のお隣にあるオタバロという、よく知られた先住民市場から直接仕入れたものです。中には、こちらからこういうものが欲しいと注文をして作ってもらったものもありま
す。サネの会員さんが埼玉県はもとより、栃木県、山梨県、千葉県などからもきてくださり、会員交流会にもなりました。また、カフェは満員で、入れない方もおられるほどでした。ランチの後で寄ってくださる方々も。
右の写真のネックレスは象牙椰子の実でできています。よく見ると年輪のような模様がついています。自然素材でできているのです。ふやふやの商品は自然素材のものが多いのが特徴です。
お庭では素敵な演奏が。下仁田と埼玉から駆けつけてくださったお二人が素敵な歌を聞かせてくださいました。忌野清志郎さんを彷彿とさせるようなハスキーボイスで、ご自身で作った聴かせる歌詞の歌がとってもよかったです。ありがとうございました!