2019年3月18日月曜日

2019年エクアドル出張について

3月から始まったJICA委託事業のための出張が3月14日から実施されています。
出張計画の概要についてお知らせします。
1.    出張目的
 (1) JICA草の根支援事業の開始にあたり、事業の確実な実施のために、現地カウンターパート、行政、事業実施校教師に事業の共通理解を図り、意見交換を通して計画をより良いものにする
 (2) 栄養講習の実施を通して、給食実施の重要性をみんなで認識し、事業への取り組みの動機付けとする。
 (3) 出張者の、現地の状況のより良い理解の機会とする。

2.  活動概要
 (1) 現地カウンターパートSOJAEとの事業に関する打ち合わせ
 (2) 学校給食連絡協議会の開催
 (3) 事業実施校での学校給食委員会の開催、学校菜園と食事の状況調査、講習会の開催のための打ち合わせ
 (4) 事業実施校での講習会の開催
 (5) カヤンベ市保健省、同教育省を訪問し、事業について説明をし、協力を要請する
 (6) JICAエクアドルを訪問し、打ち合わせ、報告を行う

3. 学校訪問
期間中事業実施校(6校)を2回訪問します。1回は講座の準備と事前調査、2回目は講座の実施のための訪問です。

4. 講座について
目的:学校でより良い食事を出すことの大切さを認識することによってこの事業への動機付けとする
対象者:事業実施校の教師と保護者
内容:90分の参加型ワークショップ
①グループになって理想の食事を考える
②子どもの食事について心配なことなどを出し合う
③事前調査の報告(子ども達の学校での食事の状況)
④(手作りの食事を提供している)ウンベルト・フィエロ校の経験を聞く
⑤学校での食事の提供に向けてできることを考える
⑥先生方の学校菜園と食事の提供についての現状の報告

2019年3月2日土曜日

ピサンビージャでの学校菜園

ピサンビージャはカヤンベ中心部から車で1時間以上山の中に入っていったところにある村す。中心部から離れており、交通は不便で貧困も厳しい地域です。村に入と程なく村の学校であるアントニオ・エリサルデ校と併設された保育園が見えてきます。の学校には高校3年生までの課程があり、全部で300人以上の生徒達がいます。こんなにたくさんの子ども達はどこから来るのだろうと不思議になる程ですが、家々が離れているので簡単には見つけられないのです。
保健省の健康調査によると子ども達の寄生虫、そして栄養不足が問題になっています。お腹を壊す子どもも多いようです。学校が中心地から遠いこともあって先生方は長く勤めることが少ないので、学校の経営は大変な様子です。それでも校長先生は前向きな人で、全ての生徒達をよく知っています。この学校にはSANE/SOJAEの奨学生も通っています。広い農園を持っていて、保護者も学校に来て野菜を栽培したり畑の世話をしたりしています。学校では食事を出そうと保護者も先生方も頑張っています。収穫があったときはお母さん達が料理して出したり、子ども達が家に持って帰ることもあるそうです。
この学校の先生から今日届いた元気な写真をご紹介します!






2019年2月20日水曜日

キックオフミーティングーいよいよ始まるJICA草の根支援事業

エクアドル共和国ピチンチャ県カヤンベ市の学校菜園と学校給食の実施を通した子ども達の学校生活改善プロジェクトがいよいよ3月1日から開始されます。
事業の開始のためのキックオフミーティングが2月19日にJICA東京においてJICAエクアドルとつないで行われました。
会議では、事業の概要の説明を、用意したパワーポイントで見ながら行いました。JICAの皆さんからは事業への期待が語られました。私たちの課題は子ども達の栄養問題を、学校において手作りの食事を出せるようにし、内容を良くすることによって少しでも解決につなぐことです。そのためには教師や保護者達の参加と努力がまず大切です。この事業は昨年の秋から行う予定が遅れてしまっていたのですが、すでにSANEの支援で先生方が子ども達と共に活動しており、現地からはたくさんの写真や報告書が送られてきています。
JICA事業が大きくこれまでと異なるのは現地の行政が動いてくれていることです。学校給食の問題はゆくゆくは行政が主体となって担っていくべき問題です。この事業を成功させることで、子ども達の栄養問題の解決の道をみんなで確認できたらと願っています。

2019年2月9日土曜日

学校菜園で子ども達が活動しています

 JICAの委託を受けて行われる『学校菜園と学校給食を通して子ども達の学校生活を改善する事業(仮称学校給食安定化事業)』は計画が大幅に遅れ、3月から始まる予定です。けれども学校は9月に始まり、子ども達は毎日通っているので、JICAの資金がなくてもSANEの資金で動き始めています。
現地では9月まで雨が大変少なく種まきが難しかったのですが、その後雨に恵まれて畑の作物は芽を出し始めました。
こうした写真は学校の先生方から毎日のようにインターネット通信で送られてきています。
















草取りや水やりなど、子ども達が生き生きと畑で働く姿を見ることができます。

もう食事に使用されるほどに育った野菜もあるようです。
ある学校からは食事の様子も送られてきました。
最後の写真は先生からのレポートです。










2019年2月8日金曜日

埼玉グローバル賞授賞式に出席しました


2月6日、埼玉グローバル賞授賞式が行われ、SANE代表理事の杉田優子と理事の佐藤亘が出席をしました。また、4年間の埼玉親善大使を委嘱されました。
SANE設立から30年目という節目の年にこのような賞をいただけたことを感謝しています。
この日は他の3団体の皆様と共に上田知事から直接賞状をいただきました。4団体の活動の紹介をさせていただいた後、知事や関係者の方々とお話をし、また、受賞団体同士が交流しました。受賞された方の中にかつぎ桶太鼓を演奏しておられる方がおいでで、エクアドルに太鼓の演奏をしに行かれたことや昨年の国交100周年の機会に太鼓を寄付されたことを始めて知り驚きました。大変貴重な時間になりました。


SANEは彩の国さいたま国際協力基金などを通して埼玉県には大変お世話になってきました。また、飯能市にも大変お世話になっています。今後も親善大使として埼玉県や飯能市の良さを広め、また、エクアドルの良さを皆さんに知っていただく機会も作っていきたいと考えています。




2019年1月29日火曜日

SANE、埼玉グローバル賞を受賞

皆様のご協力のおかげで、エクアドルの子どものための友人の会は埼玉グローバル省の受賞が決まりました。

以下産経新聞の記事より抜粋です。

埼玉県は、世界を意識した将来性のある活動や地域の国際化に向けた活動を行う個人・団体を表彰する「埼玉グローバル賞」の受賞者を決定した。「世界への挑戦」分野はクラフトビール「コエド」を醸造し、積極的に海外展開している協同商事(埼玉県川越市)、肩から太鼓を下げて演奏する「かつぎ桶太鼓」の第一人者で、埼玉県上尾市在住の林田ひろゆき氏が受賞した。

 「未来への投資」分野では、エクアドルの中高生を対象とした奨学生プログラムや現地の教師らと連携した学校菜園、栄養改善などの教育環境改善事業を実施したNPO法人「エクアドルの子どものための友人の会」(埼玉県飯能市)が受賞した。

 「地域国際化」分野は外国籍の人らの自立支援を目指して、行政や関係団体などと連携し、協働事業を促進したNPO法人「NGO他文化共生協働センター・川口」(埼玉県川口市)が受賞した。表彰式は2月6日に知事公館で行われる。

2019年1月18日金曜日

キトの奨学生プログラム

SANEには二つの主な活動があります。
一つは奨学生事業、もう一つは教育環境改善事業です。今日は奨学生事業のことをご紹介します。

SANEは元々中高校生への奨学生事業を行う会として設立されました。それは創設者のホセ・アルメイダ(通称ぺぺ)自身が貧しい家庭に生まれ、自ら働きつつ奨学金を得て大学まで卒業した経験があり、奨学金事業への信頼感(教育を受けることによって人は変わるという確信)があったからというのも理由の一つです。日本人にも奨学制度への支持はありました。支援している子どもが誰なのか顔が見えること、その子どもが高校卒業できるように支援するということがわかりやすいこと、学校教育への信頼感などがその理由でした。これは基本的に今もこの事業を支える考え方となっています。

奨学生プログラムは一人一人の子どもに長い時間をかけて、学習支援、社会の見方を学んだり、自分を知り自信を持って生きていける力をつける毎月の講座、日本の会員との毎月の文通などを行なっています。
今回は現地でどのようなことを行なっているのかご紹介します。
上の写真は、キトとカヤンベの奨学生たちです。彼らは時折交流をします。異なる地域の奨学生たちが交流することは互いの理解のために貴重な機会となっています。カヤンベの奨学生の中には卒業をしてキトの大学に進学する子もいます。近いとはいえ文化の違いや、初めての土地での生活の中での厳しい大学生活はカヤンベの子どもにとっては大きな試練の時です。そんな時にキトの仲間たちは大きな支えとなります。


これらの写真は奨学生を対象とした講座の様子です。講座のテーマは多様です。ドラッグやアルコール依存症などの怖さを知る講座、救急救命の方法、自己肯定感を待つこと、ジェンダーやセクシュアリティなどなど。多くは参加型で互いに話し合ったりグループに分かれて意見を出し合ってまとめて発表したりします。

SOJAEの事務所は日本人補習校の中にあります。ここはかつてはエクアドル在住日本人の子どものための学校でした。日本文化の環境の中で講座も行われます。そして日本文化も学びます。多くの子どもたちは見も知らぬ遠い国である日本の人たちが自分たちを支援してくれていることに対して深い感謝の気持ちと関心を持っています。中には日本語を学んでいる子どももいます。
もちろん、日本人のパドリーノ・マドリーナ(文通相手。エクアドルではパドリーノ・マドリーナは親代わりの存在の人を示しますが、SANEでは手紙を書く相手を指します。)との文通の中で、日本のことを色々と知っていく子どももたくさんいます。

この奨学生プログラムの中で活躍しているのが、卒業していった元奨学生たちとハンスザイデルというドイツのNGOで奨学金を得ている大学生ボランティアです。写真のような講座のほとんどは、ハンスザイデルのボランティアが無料で行なってくれています。彼ら自身が経済的に大変な家庭で育っており、ドイツの奨学金で大学で学んでいます。この奨学金を受けるのは難しいのですが、SOJAEの元奨学生たちも何人か選ばれています。SOJAEの卒業生は学業への姿勢ができているとハンスザイデルの担当者から褒められてます。

また、一人一人の奨学生にチューター(世話人)が決まっていて、これを担当しているSOJAEメンバーの多くが元奨学生たちです。このチューターは奨学生の家に家庭訪問をしたり、相談相手になります。さらに、講座の時にファシリテーターとしてあるいは助手として活動してくれています。
この卒業生の姿が後輩の奨学生にとっては何よりの憧れの対象となります。
左の写真の中でもたくさんの卒業生が一緒に活動しています。その多くは大学生ですが、教師やNGO職員となった社会人メンバーもいます。

私たちの奨学生プログラムは日本人会員との毎月の手紙交換(文通制度)も含めて、家族のように奨学生たちに寄り添って、時間をかけて育てていく事業なのです。

親たちも集まって作業をしたり、会合を持ちます。時には保護者の相談を受ける時もあります。青年期の彼らの中には親との関係がうまくいっていない場合もあります。そういう時は親子両方に話を聞きながらアドバイスをしていきます。

これまでのプログラムによる卒業生は約230人を超えました。多くの卒業生が社会に出て活躍しています。また、大学生もたくさんいます。家庭が貧しいために進学できない場合もありますが、それぞれの子どもが自分らしく自信を持っていきていけるように支援しています。
最後の写真は昨年の卒業生(右)と、そのチューターを務めた元奨学生です。こうして自分を育ててくれた人々への大きな信頼感とともに巣立っていくのです。そのことが厳しいこれからの生活の中で力となっていってくれるでしょう。

この事業が始まる時は、不安や抵抗感もありました。例えば学校支援となると支援の対象が広く、個人に限られることはありません。みんなに平等に行き渡る感じがあります。けれども奨学生支援は限られた中高校生を対象として、長い期間をかけて行うことになります。支援によって一人の人にどのような影響をもたらし、それが個人の成長と社会にどのような影響を与えるのかはすぐにわかることではありません。高校卒業が、その後の就職や進学に力となり、個人の幸せにとって効果があることはある程度は予想できますが、SANEのように対象者が35人と限られている場合、それが社会のより良い発展にどれほどの効果があるのかはそう簡単に評価ができないとも言えるでしょう。けれどもSANEの場合、大きな規模の支援はできないからこそ、少ない人数でも一人の子どもに時間をかけて関わっていくことで確実な何かが得られる可能性も出てくるのかもしれません。
そして、30年の時間を経て、多くの卒業生が活躍する姿を見ると、彼らからもう一つ支援の輪が広がっていると感じます。