2019年2月20日水曜日

キックオフミーティングーいよいよ始まるJICA草の根支援事業

エクアドル共和国ピチンチャ県カヤンベ市の学校菜園と学校給食の実施を通した子ども達の学校生活改善プロジェクトがいよいよ3月1日から開始されます。
事業の開始のためのキックオフミーティングが2月19日にJICA東京においてJICAエクアドルとつないで行われました。
会議では、事業の概要の説明を、用意したパワーポイントで見ながら行いました。JICAの皆さんからは事業への期待が語られました。私たちの課題は子ども達の栄養問題を、学校において手作りの食事を出せるようにし、内容を良くすることによって少しでも解決につなぐことです。そのためには教師や保護者達の参加と努力がまず大切です。この事業は昨年の秋から行う予定が遅れてしまっていたのですが、すでにSANEの支援で先生方が子ども達と共に活動しており、現地からはたくさんの写真や報告書が送られてきています。
JICA事業が大きくこれまでと異なるのは現地の行政が動いてくれていることです。学校給食の問題はゆくゆくは行政が主体となって担っていくべき問題です。この事業を成功させることで、子ども達の栄養問題の解決の道をみんなで確認できたらと願っています。

2019年2月9日土曜日

学校菜園で子ども達が活動しています

 JICAの委託を受けて行われる『学校菜園と学校給食を通して子ども達の学校生活を改善する事業(仮称学校給食安定化事業)』は計画が大幅に遅れ、3月から始まる予定です。けれども学校は9月に始まり、子ども達は毎日通っているので、JICAの資金がなくてもSANEの資金で動き始めています。
現地では9月まで雨が大変少なく種まきが難しかったのですが、その後雨に恵まれて畑の作物は芽を出し始めました。
こうした写真は学校の先生方から毎日のようにインターネット通信で送られてきています。
















草取りや水やりなど、子ども達が生き生きと畑で働く姿を見ることができます。

もう食事に使用されるほどに育った野菜もあるようです。
ある学校からは食事の様子も送られてきました。
最後の写真は先生からのレポートです。










2019年2月8日金曜日

埼玉グローバル賞授賞式に出席しました


2月6日、埼玉グローバル賞授賞式が行われ、SANE代表理事の杉田優子と理事の佐藤亘が出席をしました。また、4年間の埼玉親善大使を委嘱されました。
SANE設立から30年目という節目の年にこのような賞をいただけたことを感謝しています。
この日は他の3団体の皆様と共に上田知事から直接賞状をいただきました。4団体の活動の紹介をさせていただいた後、知事や関係者の方々とお話をし、また、受賞団体同士が交流しました。受賞された方の中にかつぎ桶太鼓を演奏しておられる方がおいでで、エクアドルに太鼓の演奏をしに行かれたことや昨年の国交100周年の機会に太鼓を寄付されたことを始めて知り驚きました。大変貴重な時間になりました。


SANEは彩の国さいたま国際協力基金などを通して埼玉県には大変お世話になってきました。また、飯能市にも大変お世話になっています。今後も親善大使として埼玉県や飯能市の良さを広め、また、エクアドルの良さを皆さんに知っていただく機会も作っていきたいと考えています。




2019年1月29日火曜日

SANE、埼玉グローバル賞を受賞

皆様のご協力のおかげで、エクアドルの子どものための友人の会は埼玉グローバル省の受賞が決まりました。

以下産経新聞の記事より抜粋です。

埼玉県は、世界を意識した将来性のある活動や地域の国際化に向けた活動を行う個人・団体を表彰する「埼玉グローバル賞」の受賞者を決定した。「世界への挑戦」分野はクラフトビール「コエド」を醸造し、積極的に海外展開している協同商事(埼玉県川越市)、肩から太鼓を下げて演奏する「かつぎ桶太鼓」の第一人者で、埼玉県上尾市在住の林田ひろゆき氏が受賞した。

 「未来への投資」分野では、エクアドルの中高生を対象とした奨学生プログラムや現地の教師らと連携した学校菜園、栄養改善などの教育環境改善事業を実施したNPO法人「エクアドルの子どものための友人の会」(埼玉県飯能市)が受賞した。

 「地域国際化」分野は外国籍の人らの自立支援を目指して、行政や関係団体などと連携し、協働事業を促進したNPO法人「NGO他文化共生協働センター・川口」(埼玉県川口市)が受賞した。表彰式は2月6日に知事公館で行われる。

2019年1月18日金曜日

キトの奨学生プログラム

SANEには二つの主な活動があります。
一つは奨学生事業、もう一つは教育環境改善事業です。今日は奨学生事業のことをご紹介します。

SANEは元々中高校生への奨学生事業を行う会として設立されました。それは創設者のホセ・アルメイダ(通称ぺぺ)自身が貧しい家庭に生まれ、自ら働きつつ奨学金を得て大学まで卒業した経験があり、奨学金事業への信頼感(教育を受けることによって人は変わるという確信)があったからというのも理由の一つです。日本人にも奨学制度への支持はありました。支援している子どもが誰なのか顔が見えること、その子どもが高校卒業できるように支援するということがわかりやすいこと、学校教育への信頼感などがその理由でした。これは基本的に今もこの事業を支える考え方となっています。

奨学生プログラムは一人一人の子どもに長い時間をかけて、学習支援、社会の見方を学んだり、自分を知り自信を持って生きていける力をつける毎月の講座、日本の会員との毎月の文通などを行なっています。
今回は現地でどのようなことを行なっているのかご紹介します。
上の写真は、キトとカヤンベの奨学生たちです。彼らは時折交流をします。異なる地域の奨学生たちが交流することは互いの理解のために貴重な機会となっています。カヤンベの奨学生の中には卒業をしてキトの大学に進学する子もいます。近いとはいえ文化の違いや、初めての土地での生活の中での厳しい大学生活はカヤンベの子どもにとっては大きな試練の時です。そんな時にキトの仲間たちは大きな支えとなります。


これらの写真は奨学生を対象とした講座の様子です。講座のテーマは多様です。ドラッグやアルコール依存症などの怖さを知る講座、救急救命の方法、自己肯定感を待つこと、ジェンダーやセクシュアリティなどなど。多くは参加型で互いに話し合ったりグループに分かれて意見を出し合ってまとめて発表したりします。

SOJAEの事務所は日本人補習校の中にあります。ここはかつてはエクアドル在住日本人の子どものための学校でした。日本文化の環境の中で講座も行われます。そして日本文化も学びます。多くの子どもたちは見も知らぬ遠い国である日本の人たちが自分たちを支援してくれていることに対して深い感謝の気持ちと関心を持っています。中には日本語を学んでいる子どももいます。
もちろん、日本人のパドリーノ・マドリーナ(文通相手。エクアドルではパドリーノ・マドリーナは親代わりの存在の人を示しますが、SANEでは手紙を書く相手を指します。)との文通の中で、日本のことを色々と知っていく子どももたくさんいます。

この奨学生プログラムの中で活躍しているのが、卒業していった元奨学生たちとハンスザイデルというドイツのNGOで奨学金を得ている大学生ボランティアです。写真のような講座のほとんどは、ハンスザイデルのボランティアが無料で行なってくれています。彼ら自身が経済的に大変な家庭で育っており、ドイツの奨学金で大学で学んでいます。この奨学金を受けるのは難しいのですが、SOJAEの元奨学生たちも何人か選ばれています。SOJAEの卒業生は学業への姿勢ができているとハンスザイデルの担当者から褒められてます。

また、一人一人の奨学生にチューター(世話人)が決まっていて、これを担当しているSOJAEメンバーの多くが元奨学生たちです。このチューターは奨学生の家に家庭訪問をしたり、相談相手になります。さらに、講座の時にファシリテーターとしてあるいは助手として活動してくれています。
この卒業生の姿が後輩の奨学生にとっては何よりの憧れの対象となります。
左の写真の中でもたくさんの卒業生が一緒に活動しています。その多くは大学生ですが、教師やNGO職員となった社会人メンバーもいます。

私たちの奨学生プログラムは日本人会員との毎月の手紙交換(文通制度)も含めて、家族のように奨学生たちに寄り添って、時間をかけて育てていく事業なのです。

親たちも集まって作業をしたり、会合を持ちます。時には保護者の相談を受ける時もあります。青年期の彼らの中には親との関係がうまくいっていない場合もあります。そういう時は親子両方に話を聞きながらアドバイスをしていきます。

これまでのプログラムによる卒業生は約230人を超えました。多くの卒業生が社会に出て活躍しています。また、大学生もたくさんいます。家庭が貧しいために進学できない場合もありますが、それぞれの子どもが自分らしく自信を持っていきていけるように支援しています。
最後の写真は昨年の卒業生(右)と、そのチューターを務めた元奨学生です。こうして自分を育ててくれた人々への大きな信頼感とともに巣立っていくのです。そのことが厳しいこれからの生活の中で力となっていってくれるでしょう。

この事業が始まる時は、不安や抵抗感もありました。例えば学校支援となると支援の対象が広く、個人に限られることはありません。みんなに平等に行き渡る感じがあります。けれども奨学生支援は限られた中高校生を対象として、長い期間をかけて行うことになります。支援によって一人の人にどのような影響をもたらし、それが個人の成長と社会にどのような影響を与えるのかはすぐにわかることではありません。高校卒業が、その後の就職や進学に力となり、個人の幸せにとって効果があることはある程度は予想できますが、SANEのように対象者が35人と限られている場合、それが社会のより良い発展にどれほどの効果があるのかはそう簡単に評価ができないとも言えるでしょう。けれどもSANEの場合、大きな規模の支援はできないからこそ、少ない人数でも一人の子どもに時間をかけて関わっていくことで確実な何かが得られる可能性も出てくるのかもしれません。
そして、30年の時間を経て、多くの卒業生が活躍する姿を見ると、彼らからもう一つ支援の輪が広がっていると感じます。

2019年1月13日日曜日

2月から始まるJICAプロジェクト

色々な都合で遅れていたJICAプロジェクトはようやく2月から始まります。
このプロジェクトの概要をお知らせします。

事業名:
 エクアドル共和国ピチンチャ県カヤンベ市の学校菜園と学校給食の実施を通した子ども達の学校生活改善プロジェクト

事業の背景と必要性:
 エクアドル共和国の対象地を含む周辺地域での2016年の貧困率は52.6%に上っています。本事業の対象地であるピチンチャ県カヤンベ郡の2つの教区は、先住民率が高い地域であり人々の貧困状況は特に厳しいものがあります。標高の高い(3000m以上)遠隔地に点在する村が多く交通の便も悪く食生活も偏っています。子ども達は栄養不足、炭水化物や脂肪に偏った食事のために貧血が多いことが懸念されています。このような状況に対応するため政府は効率の良い栄養添加シリアルバーと乳飲料を配給するようになりまし。しかしこの時期の子どもは栄養必要量が大きいことや、子ども達の多くが朝食を摂らずに1時間以上歩いて登下校しており、子ども達が健康に生活するための栄養価としてはなお不足しています。保護者の栄養の知識や食への意識を育て、学校菜園への農作業参加、給食の調理、給食費を払う、食材の提供など、それぞれの地域にあった形での保護者の参加を促し、伝統作物や新鮮な葉物野菜などの食材による満足な栄養を摂取できる給食を安定して提供することで、子ども達が空腹を感じることなく健康な学校生活を送れるようになることは、子ども達はもとよりその家庭にとって切実なニーズとなっています。(写真は給食の準備をするお母さん)

プロジェクトの目標:
 対象校において学校菜園と学校給食の実施により、子ども達が栄養面でより健康的な学校生活を送れるようになる。

対象地域と対象者:
 カヤンベ市カンガウア地区およびオルメド地区の6村の小学校の、3歳から12歳までの子どもたち約800人。


目指す成果:
(1)  持続可能な学校給食の実施のための協議会が事業実施校6校において、また、委員会が各学校において組織され、教師や保護者が自主的に動くようになる。
(2)  子ども達の食の改善のために、対象校の学校菜園の実施とその収穫物の給食への使用が
促進される。
(3)  対象校の子ども達の栄養状態が改善される。
(4)  事業の成果を関係機関と共有することで、この事業の成果と課題を共有し、より広い地域での学校給食の定着に向けた動きが始まる。
                 (写真は学校菜園で仕事をする保護者と子ども達)

計画されている活動:
(1)  学校給食の実施とそれを目指したプロセスを定着させるための、6校合同の学校給食連絡協議会と各校での学校給食委員会の設置と定期的な開催
(2)  食への理解と学校給食実施を支えるための学校菜園の実施を目指した、保護者や教師等を対象にした農業、栄養をテーマにした講座の実施
(3)  子どもの栄養についての認識を高め、学校給食の質の改善を目指した、保護者を対象にした調理実習の実施や、給食の記録を支援する
(4) 報告会を行い、事業についての意見の交換と成果の共有をする

実施期間:2019年2月ー2022年1月

事業費概算額:約1千万円(3年間)

スタッフ:
【日本側】
プロジェクトマネジャー1名、経理、
現地指導者育成担当1名、国内経理
補佐1名、
短期専門家2名(農業、栄養)
【エクアドル側】
 現地業務補助員2名、現地調整員1名、
アドバイザー1名
(写真は給食を分けるお母さんと
受け取る子ども)