2019年10月19日土曜日

全ての日程を終えて帰途につく


訪日研修で飯能市を中心に日本を訪れていた3人は、17日に飯能市長さんと教育長さんをお訪ねし、18日にはJICA東京とエクアドル大使館をお訪ねしてお世話になった皆様に今回の研修の成果をご報告しました。当日はダーウィンが作ったパワーポイントを見ていただきながら、訪問先で見せていただいたこと、学んだことなどを報告し、今後エクアドルに帰国してからもこの経験を生かしていきたいと話しました。
無事に報告を終え、昨日はパオラが、今日はダーウィンとアンドレスが成田より帰国いたしました。来る時はエクアドルの政治情勢が悪く、本当に来られるのかと大変心配しました。滞在中も母国の情勢を心配していましたが、幸い事態は快方に向かい始めたようで、3人とも安心の笑顔が見られるようになりました。無事に帰国できると思います。
10月7日より今日まで、訪問先のみなさま、ホストファミリーをお願いしたみなさま、サネの会員や協力者のみなさま、本当に多くの方々にお世話になりました。心よりお礼申し上げます。これをきっかけに、日本とエクアドルがより近い関係になり、互いに良いところを学び合って、子ども達のために共に歩んでいけたらと願っています。
上の写真:左端が教育長さん、中央が市長さん。右端の東城事務局長が持っているのは、昨年の国交100周年の記念に飯能市長にあてたカヤンベ市長からの手紙
下の写真:サネ会員とのお別れ会

自由の森学園訪問

17日は最後の学校訪問先である、自由の森学園を訪ねました。この学校はSANEの創設者のぺぺさんがスペイン語教師を務めていた学校でもあり、多くの保護者や教員の皆さんの協力でSANEが生まれることになった地でもあります。この日は栄養士さんであり、調理師さんでもある泥谷さん(泥谷さんはツアーでエクアドルを訪ねたこともある方です)にご案内いただき、自由の森学園の長い歴史の中で、子どもに食べさせたい、美味しくて、安全で、心豊かになれる学食が、保護者、教職員、学食担当者の中で大事にされてきたことを伺いました。みんなでおいしい食事(伝統定食、ベジタブルカレー、ドライカレー、お蕎麦)をいただきました。
その後スペイン語の授業に参加して、生徒たちと交流しました。生徒たちは初めてネイティブとの交流ということもあって、緊張した面もありましたが、スペイン語が通じて嬉しい経験にもなったと思います。サッカーや音楽の話で盛り上がりました。


ひより農園訪問

11日のひより農園訪問では、広くない畑でたくさんの種類の作物を育てている様子や、耕運機の活躍する様子、保湿と防虫の役割を果たすネット、じゃがいもの耕作の話など、具体的な農業の話に花が咲きました。お話を聞かせてくださったひより農園さんありがとうございました。

アジア学院訪問ー自給自足の精神を学ぶ

アジア学院は、1973年の創立以来アジア、アフリカ、太平洋諸国の農村地域から、その土地に根を張り、その土地の人々と共に働く“草の根”の農村指導者(Rural Leader)を学生として招き、栃木県西那須野のキャンパスにて、国籍、宗教、民族、習慣、価値観等の違いを認めつつ、公正で平和な社会実現のために、実践的な学びを行っている学校です。(アジア学院ホームページより)
この学校では9ヶ月間の農村指導者養成の研修がありますが、SOJAEカヤンベ支部の元奨学生のアンドレアが2012年に、この研修を受けました。いのちを支える「たべもの」作りにこだわり、有機農業による自給自足を基本としている学園の学びは大きく彼女を変えました。ここの学生たちは座学、ディスカッション、見学研修、グループ単位での農場運営を通して、自国のコミュニティの自立を導くリーダーシップを養います。農業の技術ではなく、協力しあって自分たちの力で自分たちの地域のものを使って農業をやっていくものの考え方や行動の方法を学ぶのです。
訪日研修の一環としてこの学園を訪ね、改めて農業の大切さ、自給自足の原則に立ち返ることの大切さを学ぶことができました。



2019年10月15日火曜日

20年ぶりの再会ーSANE の奨学生事業

サネの奨学生事業は、毎月エクアドルの奨学生と日本のパドリーノス(男性はパドリーノ、女性はマドリーナと呼んでいます)と文通を行なっています。パドリーノスとは、サネの会員で文通を希望された方のことで、よく知られている表現としては、フォスターペアレントという言い方もあります。ちなみにサネの場合、奨学生に渡す奨学金はサネの会員全員の会費から支給されているので、直接の金銭関係はなく、文通による交流がパドリーノスの活動になっています。長い方は一人の奨学生と、中学校入学時から高校卒業までの六年間の成長過程を文通を通して交流していくことになります。
今回は大変印象的な再会が果たされました。写真の方はダーウィンが奨学生だった頃に文通相手だった酒井さんです。ダーウィンが高校を卒業後は酒井さんもご自分の役目は終わったとサネを退会されていたのですが、今回来日することをお知らせしたところ、大変喜んで遠いところから昨日の会場においでいただきました。ダーウィンが高校を卒業してからですから20年近くになります。お互いの健康を喜び合い、再会の感激に浸っていらっしゃいました。酒井さんはこれを機会に再びサネに戻ってこられ、新たに奨学生のマドリーナを希望されています。同じ会場に、現在エクアドルで活躍しているご自分の文通相手だった元奨学生を写真を通して見守る、他の元マドリーナの方もおいででした。
このように、サネの文通事業は長い年月をかけて一人一人の子ども達を見守り、たとえその期間が終わっても縁を結んでいく事業です。教育は短期間には成果が見えてこない場合もありますが、それでも私たちはこうして信頼の糸をつないでいきます。昨日の会でパオラは、私たちを信じてくださってありがとうございますと感謝の気持ちを述べていました。まさに、信頼の糸が人を育ているのだと私たちは考えています。

JICA地球ひろばでの活動報告会

台風の影響で急遽日程変更になったJICA地球ひろばでのSANE活動報告会は、ウェブサイトから申込をされた方々を含め、30人ほどの参加で14日に開催されました。JICA東京からは市民参加協力第二課の小貫課長さんがおいでくださいました。
受田理事からのユニークで温かいSANE紹介は会場の笑顔を誘いました。受田さんは大学の先生で、メキシコの先住民地域をフィールドとして研究をしていることもあって、先住民地域の困難をよく知っています。エクアドルにおいてもSANEのような小回りのきく組織がカヤンベの山間部で行う支援が重要だと感じているとの話がありました。
また、奨学生担当の後藤理事は、毎月の文通など独特のシステムを持ち、多くのボランティアが参加している奨学生事業について説明をしました。元奨学生のパオラが自分の経験を話し、奨学生事業の息の長い活動とその成果を知っていただけたかと思います。
JICA事業ではプロジェクトマネージャーの杉田、栄養専門家の黒岩、農業専門家の大塚よりODMに従って具体的な事業内容の説明をし、ダーウィンから事業についてのエクアドル政府の承認と政府登録を取るまでの説明と、2003年から始まっていた教育的視点が中心だった学校菜園事業が、2011年から政策が変わり手作り給食がなくなったとこによって事業のスキームも栄養改善に変わったという話がありました。
この事業は究極的には栄養改善や健康改善をめざすものではなく、地域の皆さんが自らの手で学校給食の実現に向かえるような、持続可能な制度やシステムの構築のお手伝いをさせていただくという事業であることが、JICA東京の小貫さんからも強調されました。

10年にわたってSANEを支援してくださっているamifaアミファ株式会社の社長さんである藤井さんも参加してくださり、SANEより感謝状を送らせていただきました。https://www.amifa.fun/contents/csr/

会場からも、「エクアドルの政治が不安定なのはなぜか」という難しい質問や、「人間はもらうともっと欲しくなり、結局エゴを促進するのではないか」という高校生からの興味深い質問もありました。ダーウィンから、この事業は人間の基本的な必要を満たす事業であり、これは途上国とか先進国とかという区別などのない、すべての人々にとって必要なことを解決しようとするものだという意見、パオラの「私たち元奨学生の多くが与えてもらったものは、自分たちの後輩を助けようとするボランティア活動としてお返しする気落ちでSOJAEに参加している」という回答も大変的確で良かったと思います。
(写真はパオラと通訳の受田理事)






2019年10月12日土曜日

JICA草の根支援事業+奨学生事業活動報告会は14日

 SANEがエクアドルで行っている学校菜園と学校給食の事業についてお話をします。
エクアドルの山間部では遠くから子ども達が山道を歩いて学校に通ってきます。授業が始まるのは朝7時半。家を朝とっても早く出るので子ども達はお腹を空かせています。ところが、学校で出るのは毎日牛乳とクラッカーのようなものだけ。温かい給食はありません。
そこで、自分たちの力でなんとかしようと、子どもと先生と保護者で学校菜園を行っています。SANEとSOJAEはこれを応援し、2003年からずっと学校菜園とこのための施設などの整備を行ってきています。現在標高3300mから3600mほどの山間部の学校6校で行っている菜園は、水の問題などがありますが、みんなの努力のおかげでたくさんの野菜が育っています。
子ども達や保護者の皆さんの頑張っている姿がいつも送られてきます。

そして、その収穫物を使った給食も出せるようになっています。給食がない時は空腹に耐えなくてはならなかった子どもや家からお金を握りしめて学校の購買でパン屋お菓子を買っていた子ども達も、給食があるとみんなで楽しくお腹いっぱい食べることができます。
学校菜園を充実させ、学校給食を自分たちの力で安定的に実現するにはどうしたら良いのか話し合ったり、農業や栄養の知識を得るために講習会を行ったりして、少しずつみんなで進んでいきます。下の写真は話し合いをしているところです。
そんな様子をお話しします。エクアドルに行ってこの事業を担当してみたい、日本で事業に関わってみたい、何か自分にできることがあったら、えくアドルについて知りたいなどなど、ぜひそんなみなさんのご来場をお待ちしています。
私たちは小規模な、市民ボランティアで支えられている会ですが、新しい一歩を踏み出そうとしています。私たちに必要なのは、いずれ職業として関わってみたいという方から、日常生活の傍らボランティアとしてやってみたいという方、インターンをやってみたいという学生さん、元協力隊やエクアドルを好きな方、初めてだけど興味がある方などなど多様な方々です。
エクアドルや中南米と関わる企業の皆さんにも、ぜひ社会貢献として関わっていただきたいと願っています。
私たちは小さな会ですが、これから伸びていきます。ぜひ、私たちの会の話を聞きにおいでください。