2014年4月25日金曜日

エクアドルの今とSANEとSOJAEの役割                       ーゲストをお迎えしてー


SANE1989年に設立され、今年で25周年を迎えました。
この間、エクアドルでは不安定な政治やインフレなどによって人々の生活は困難を極めてきました。2007年にコレア大統領が選出されてから7年間、現在は安定した政権運営が継続していますが、このブログでも書いてきたとおり、地域の人々の暮らしは厳しいものがあります。

こうした中で、SANEは飯能市を始め全国の市民の協力によって、キト(都会の周辺部)とカヤンベ(農村地域)で、奨学生支援を継続してきました。また、カヤンべでは山間部の村の学校を中心として、学校菜園事業(子ども達に伝統農業の技術と手づくり給食を提供)と技術教育事業(生活を豊かにする手仕事の技術と就職への道を提供)を行ってきました。けれども今私たちSANEの活動は経済的に危機を迎え、継続そのものが危うくなっています。

今、市民の意志によるこうした活動はエクアドル社会の中でどのような意味、あるいは価値があるのでしょうか?エクアドルという、日本ではあまり知られていない地域での活動について改めて考えてみたいと思います。今回は日頃よりSANEに協力下さっている、エクアドルや中南米の社会や教育、開発協力に詳しい専門家にコメントを頂きながら、SANEの今後の方向性を探ってみたいと思います。SANEならではの実践と学問の世界の出合いの場です。この機会を活かして、会場の皆さんからの気軽なご意見、ご質問もお聞かせいただければと願っています。お忙しい中ですが、どうぞご参加ください。
なお、25日午後はSANEの総会が予定されています。会員の方はもちろんですが、関心のある方はこちらにもご参加ください。


日時:525() 1030分~1230

場所:飯能市市民活動センターJR八高線、西武池袋線東飯能駅隣 まるひろ7階)

報告者:杉田優子SANE代表理事)3月の出張での現地の様子を中心に話します。

進行・コメンテーター:受田宏之SANE理事 東京大学準教授)

コメンテーター:宮地隆廣(東京外国語大学準教授)
 
※SANE総会は13:30より行われます。

主 催:NPO法人 エクアドルの子どものための友人の会(SANE

問い合わせ先:SANE事務局

2014年4月21日月曜日

子どもたちのところに学校が帰ってきた!     4月15日に再開

保護者を中心とするカヤンベの住民の皆さんの交渉によって、3月の出張時にはからだった教室(右の写真)に、 子どもたちが戻ってきました(下の写真)。
ブログでご紹介したとおり、アンチョラの学校が突然廃校になってしまいました。49人の子どもたちにとって5km以上離れた他の学校に行くのは大変なことで、学校に行けない子たちも出ていました。
子どもの権利が守られたと、みんなが喜んでいます。この間、ずっと再開のために人々に働きかけていた、スタッフのヘルマンから喜びの写真が届きました。

2014年4月14日月曜日

閉校になっていた学校の再開が決まりました!

アンチョラ村の学校が再開されるというニュースが今朝届きました!
3月の出張報告でカヤンベのいくつかの村の学校が閉校になってしまって学校に行けない子どもたちがでてしまっているということを書きました(3月9日のブログをご参照ください)。この時アンチョラ村のことも少し触れていますが、私がここを訪れた時、閉校になって子どもたちがいなくなった学校はひっそりとしていました。右の写真が全景です。
この学校はSANEが長い間支援してきた学校でした。山の上の不便なところにありますが、良心的で前向きな校長先生のもとで、学校菜園を行い、おいしい給食を出していました。2011年に訪問した時は校長先生が元気いっぱいに他の先生方と仕事をされていました。ところが、2012年に訪れた時は困った顔をされていて、なにがあったのかと伺ってみると、突然他の先生方がいなくなってしまい、自分ひとりで全校を見ざるを得なくなってしまった。何が起きているのか理解できないとおっしゃるのです。私たちにも事態がわかりませんでした。2013年は訪問できなかったのですが、今年3月の訪問時には閉校になってしまっていたのです。今から考えると、2012年の出来事は新教育法によって教師の定員が決まり、他の先生方はこの学校にいられなくなってしまったのかもしれません。写真は2012年に子どもたちに熱心に指導されていた校長先生です。

左の写真は、大きな校舎が見えますが、外国組織の支援で作られた立派だけれど暗い教室です。その横に育っているのが私たちの支援で植えられたここの原産のヤワルという木です。標高が高く寒いため育ち方はゆっくりですが、防風林として寒さを和らげ、保水力があるので水の供給にも役立ってきました。その左側は子どもたちが元気に働いていた畑です。




左の写真は2011年の時のもので、右が今年のものです。SOJAEスタッフのヘルマンはこどもたちのいなくなった校舎や畑を見ながら長年の苦労が泡となってしまったと悔しそうでした。

ところが、そのヘルマンから学校が再開されるというニュースが届いたのです。3月の出張の時の訪問で、廃校になった地域の子どもたちの深刻な状況が明らかになりましたが、ヘルマンは昨年の秋ごろからすでに事態の重さを知り、保護者やカヤンベ市民にきちんとこの状況を政府に訴えて解決を図るよう働きかけていました。人々は教育省の役人に来てもらい、何度も会を開いています。その結果、いったん閉校になった学校の再開が決まったようです。

これは二重の意味でとてもうれしいことでした。子どもの学校へのアクセスが保障されることと、人々が声をあげることで政府を動かすことができるという可能性を示したということです。SANEは今年度の方針に、子どもの権利を守る、子ども、地域の人々のエンパワメント(自己を尊重し、成長させ、周囲とつながり、社会を変革する力をつける)を課題として取り組んでいくことを取り上げようとしています。希望のある年にしていきたいと決意を新たにしています。

 写真はアンチョラの風景。後ろにチラッと写っているのはカヤンベ山。標高の高い村です。

2014年4月5日土曜日

古代エクアドル生まれのゆるキャラ、ペッカリーくんが飯能に

ペッカリーをご存知でしょうか。岡山県備前市にある、BIZEN中南米美術館所属で、異色の国おこし&町おこしのキャラクター。約3千年前にエクアドルで栄えたチョレーラ文化の動物象形土偶をモデルとして2012年に誕生しました。南米産ヘソイノシシです。
このペッカリーの生みの親である、美術館長の森下さんがSANEの事務所に来られたのが昨年のことでした。在エクアドル日本大使館の小瀧大使がSANEを紹介してくださったとのことでした。それからおつきあいが始まり、来る6月22日にはなんと飯能市民会館大ホールでタレントの森口博子さんとSANE応援のためのチャリティーライブを開催することになりました!というのも、ペッカリーは歌が上手なことで知られる、全国的に活躍するゆるキャラで、森口さんとは仲良しなんだそうです。

昨日SANE代表の杉田がこのBIZEN中南米美術館に行ってきました。たいへん立派な美術館で、中南米の歴史と文化が詰まっています。そして館内をゆるキャラ君たちが案内してくれますよ。6月のコンサートではたくさんのゆるキャラ達も応援出演してくださるとか。ドミニカ共和国のドン・タイノ、コロンビアの金早板子、エルサルバドルのププーサ、そして日本各地のご当地ゆるキャラも。
これまでのSANEのコンサートとは全く趣向の違うコンサートです。みなさん、ぜひおでかけください!


エクアドルの子どもたちの学びを支える 
SANE25周年記念
森口博子×ペッカリー チャリティライブ
2014年6月22日(日)
埼玉県飯能市市民会館大ホール
開場14:30  開演15:00
料金 4000円(全席指定)4月5日からチケット発売開始
窓口 チケットぴあ、Pコード:228-898 tel 570-02-9999
    ローソンチケット Lコード:75633 tel 0570-084-003
    e+ http://eplus.jp
    CN@プレイガイド tel 570-08-9999
お問い合わせ
 BIZEN中南米美術館 0120-346-287(月~金11時~17時)
 info@latinamerica.jp
主催 SANE25周年記念ライブ実行委員会
協力 JAM dance company