2021年4月15日木曜日

SANEの基盤強化2年目に入る〜JICS(一般財団法人 日本国際協力システム)の助成金を得て


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%ボランティアを理想として1989年に始まった私たちの活動は、当初思ってもいなかった長い期間の活動を重ね、日本とエクアドルとの協働の場を作り、人の輪を少しずつ広げて来ました。小さな取り組みではあっても、次の新しい世代に引き継ぐことができたらと、その可能性を追求しようという動きが始まったのは5年近く前のことです。その一歩として、現地事業としてはJICA草の根技術支援への事業提案に向けた活動を開始し、2018年に採択が決まり(事業が始まったのは2019年)、事業担当に専門家を雇うことができるようになりました(額はわずかですが)。


JICA事業の開始は、新しい可能性への道を開きました。その一つが、国内事業の基盤強化です。このためのJICS(一般財団法人 日本国際協力システム)への助成金申請でした。SANEはこの年間100万円の助成金で昨年3月から、今年3月まで基盤強化を行ってきました。事業の中身は、事務所の設置、事務局長や事務局補佐の有給化、事務局の充実です。JICA事業は現地事業の充実と発展を呼びましたが、国内の基盤事業が同時に行えたことは、色々な意味でSANEに大変大きな力をもたらしています。


2020年度の総会で示されたSANEの課題は次のようなものでした。

<内的要因>            <外的要因>

運営能力の不足          社会的な認知の不足

対外的なアピール力の不足     組織強化のための支援の不足

財政基盤の弱さ          助成金獲得の困難さ

人材不足と個人の能力への依存

 

SANEはこの課題の克服のために次の二つに重点的に取り組みました。

(1) 人から組織へー個人の仕事を組織レベルに落とし込む

(2) 新しい人が参加しやすい環境づくり

 

JICSの助成金に大きく後押しをいただき、事務局長を中心とした努力の結果、事務所を持ち事務所で実務を行う、会議で協議し複数で仕事をしていく、わかりやすい仕事のシステムを作るといった体制が整って来ています。特に、経理の分野で有能なメンバーの協力があり、非常に制度が整いました。また、集団での意思決定のプロセスの明確化・透明化が進みました。

幅広い世代の人々が小規模NGOの良さを活かして、それぞれの条件、おもい、能力を活かして活動に参加できるようになって来ています。

資金獲得の課題については、コロナ禍の中、厳しいものがありますが、2年目の助成金も決定し、引き続き基盤強化を継続し、資金獲得にまで繋がっていくように取り組んでいきます。

*写真は、コワーキングスペースのデスクの一つに設置されたSANE事務所。飯能駅北口、飯能市銀座通り商店街にあるBookmarkに構えています。ここには『世界のみんなと手をつなぐ店ふやふや』も商品を置いてあり、エクアドルの森林栽培オーガニックコーヒー、チョコレートや民芸品、東ティモールのハーブティーやセイロン紅茶など生産者とつながる商品が購入できます。

 

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