2012年5月15日火曜日

沖縄『返還』40周年、そしてSANE

沖縄『返還』40周年を迎えました。

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子供たちは、自分たちの運命と他の子供たちの運命との不平等を、神の意志だとか、経済効率のために必要な代価だとかでなく、避けることのできる悲劇だと見ることを早くから学ぶ必要がある。世界がどのように変わればよいのかについて、できるだけ早い時期に考え始めるべきである。(リチャード・ローティー 2002年『リベラル・ユートピアという希望』岩波書店) 
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私たちの活動はたんに『ここにこんなにかわいそうな子どもがいます。』と言って同情を誘い、寄付をお願いするというのが目的ではありません。そういう意味ではエクアドルよりも困難な状況の国や地域はたくさんあります。偶然にも飯能という地に生まれ、全国の人々の友情と努力によって20年を超える長い期間をかけて育んできたこの活動に関わることによって、世界には貧困や差別に苦しむ人々がいることを身近に知り、それはなぜなのかを考え、実は自分の生活と深くつながっていることを知ること・・エクアドル支援を通して日本や自分のあり方を省みることこそが真の目的であると思います。

こう考えていくと、エクアドルで見る植民地主義の過去の重荷や、現在進行形の問題は、実は日本(沖縄)において起こっていることと共通しているのではないか、と気づきます。

基地を抱え今も苦しい状況にある沖縄。そこに旅をして沖縄を好きだと言っているのと、アンデス先住民文化を素敵だと音楽を楽しんでいるのは似ています。SANEはこの出発点を大事にしながらも、そこからもう一歩踏み出しましょうと呼びかけています。

現地ではSANEの事業を通して、現実を理解し変えようとする若者たちが育っています。この活動を通して私たちも学びたい。そして、日本に住む私たちが日本を変えていくためには何ができるのか、ご一緒に考えたいと思います。

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