2019年4月29日月曜日

給食の大切さを共有したカヤンベの6校での講習会


  給食を出すことの大切さをひしひしと感じた事前調査を経て、この思いを先生方と保護者と一緒に共有することが最も重要な講習会の目的でした。その一部をご紹介します。

ピタナアルト村ルイス・ウンベルト・サルガド校 (32511:1514:00)
  参加者:29(教師13人、保護者16)  
スタッフ:ヘルマン、アンドレア(司会、以降すべての講習会で司会をする。写真)、モニカ、セグンド、黒岩、杉田
学校の状況:生徒数128人。学年は就学前クラス〜中学3年生。標高3321m。昨年9月から生徒に給食を提供できたのは学校菜園に収穫のあった2回のみ。普段は先生だけが学校で準備された食事を食べている。 
調理室:8帖程度の広さ。バール(Bar購買のこと)の隣にある。部屋の間に小窓あり。冷蔵庫1台はバーの管理人が使用。火(薪)3つ、ガス台2。薪なら1時間も鍋を火にかければできがるのでガス台よりも薪の使用頻度が高いとのこと。                
バール:調理室の一角にある。村の委託を受けた学校管理人(女性)が担っている。菓子、販売。月5ドルを払っている子どもだけが女性が作る食事を食べられる。ご飯の上に手羽元一本、玉ねぎ、トマトのみじん切りが少しだけ乗っていた。量は子供用の小さな茶碗一杯くらい。たらいのようなものに並べて入れておき、上から付近がかけられている。子ども自身が取り出して持っていく。バール横に水のタンクがあり、ホースから流れる水で食器を洗っている。
(写真:説明をする教師)
感想:会場の天井は低く薄暗い。子どもはよく食べるので問題を感じないという保護者の声もった。教師から地域で栽培される作物の調理法の知識が不足しているので今後の講習会のテーマに取り上げてほしいとの意見。菜園担当の先生からパソコンを使って菜園の現状について丁寧な説明があった。終盤、校長先生から事業からもらった種や肥料だけでは不十分、水道設備が不足しているので支援してほしいとの意見があった。他校の事例紹介に対して、自分たちもやっていたとの発言があった。初めての取り組みで時間が大幅に延長になった。前向きな姿勢を感じた。
アンドレアの感想:プロジェクトに前向きな姿勢の教師はいるが学校が必要としているすべてのものをSOJAEに解決してほしいとも望んでいる。講習会では大半の教師が理解を示していたと思う。保護者の大半は積極的に参加していて現状を変えたがっている。けれど発言に臆病な人たちもいたと思う。菜園は十分な広さがある。水不足の問題かくる影響は大きい。

グスタボ・アドルフォ・ベッケル校328日 1115-1320
参加者31(教師14人、保護者15)
スタッフ:ヘルマン、アンドレア、ジョセリン、モニカ、セグンド、黒岩、杉田
学校の状況:生徒数248人。就学前クラス〜高校3年生。風が強く寒い。標高3655m講習会の前に保護者2名(女性)に菜園を案内してもらう。菜園は広くはないが多くの種類の野菜を育てている。SOJAEによる菜園指導は3年前から。麦、ソラマメ、Albeja, Oca,Chochos,じゃがいも, レタス、白ネギ、いちご、ほうれん草、キャベツ、コリアンダー、えんどう豆、パセリ、レタスを栽培。
政府の資金で2棟の建物を建設中。1棟は1F食堂調理室、2F図書室。もう1棟は理科室(物理、生物)の予定。PC室があり9台のデスクトップPCあり。黒い水タンクあり、ただしトイレ脇に手洗い場はあっても水は出ない。蛇口がついていない。
おやつの時間のベルが鳴るやいなやバーの入口前に子ども達の長い行列ができる。ゴミはあり落ちていない、地元出身の教師3名。
調理室:同室。約6帖。ガス台4、流し台1、直火コンロ、煙突、窓あり。冷蔵庫なし。(写真:保護者の話に参加する黒岩)
バール:軽食メニューはご飯とじゃがいも、チョチョスにレモン添えの2種。いずれも子ども用茶碗一杯くらいの量。パン、ヨーグルトの販売あり。子ども達にはチョコパンとヨーグルトの組み合わせが一番の人気とのこと。30セント。
参加者発言より(教師):食事がワンパターン、各家庭で菜園をもってはどうか。子ども達は中力がない、学校で一日過ごすだけの体力ない。野菜、果物の摂取不足。菜園では常に収穫があるよう栽培計画が必要。学校菜園の拡大。事前調査結果では子ども達は毎日朝食を食べていると回答したようだが嘘をついている。子ども達が学校に来るなり最初にすること牛乳とシリアルバーを食べることで、お腹を空かせてきており、朝食を食べていないのはらか。バーの運営者に栄養のある食品を扱うように頼んではどうか。
保護者談)土地をネギの栽培に使っている。近くに保健センターがない。子どもは病気をする。炭水化物ばかり採っていてたんぱく質、野菜・果物足りていない。政府支給の牛乳とクッキーが好きではなく家に持ち帰ってくる。毎日、牛乳とクッキー、牛乳とクッキー、牛乳、クッキーでは飽きる。家で牛乳を生産しているが売ってしまう。
感想:学校全体に一体感があり、前向き。給食室と食堂の建設が進んでいる。
 アンドレアの感想:これまでの講習会のなかで一番良かったと思う。多くの教師が菜園事業にわっているし新しい給食事業にも同じように関わっていくと思う。講習会にも積極的に参加していた。保護者は自分の子どもが良い食事をしていない問題に気がついている。これは活動をしていくための第一歩だ。良い点の一つは既に多様な作物を栽培している菜園があること。他校と同じように調理法を扱う講習会を開催してほしいと要望があった。その他のメリットとして校内に食堂、調理室の建設工事が進んでいること、給食を提供するための調理道具や食器も備わっていてプロジェクトを実施しやすい状況にあること。


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