2023年4月22日土曜日

彩の国埼玉国際協力基金助成 学校菜園持続化事業、無事に終わる

 2022年10月から3月の予定で行われた学校菜園持続化事業は3月28日に全ての校長、担当者による最後の連絡会を行って無事終了しました。この事業は、次の4つのことを行いました。

1.   学校菜園用の肥料作り指導

これまでSANE100%提供してきた肥料と種苗の提供を半分に減らし、あとの半分を学校側が自らの力で準備できるように半年かけてカウンターパートであるSOJAE(ソハエ)スタッフ(農業技師)が教師と保護者に実習を通して指導。堆肥は、学校によって多少の違いはありますが、有機炭素、植物残渣の緑の材料(木の葉、小枝、野菜くず)に含まれる窒素、および有機残渣(かす)を層状に加えることを基本として、畑で準備される有機肥料でを指します。これに糖蜜(サトウキビのはちみつ)を配合し、微生物を活性化して有機物を分解し、植物が同化できるようにしました。このプロセスは約2ヶ月続きます。

この試みは初めてであり、大きな反響がありました。コンポストは今後の学校菜園に使われることになるでしょう。

2.   種苗の取得に対するサポート

教師と保護者が種苗の取得を公的機関にできるようにサポートをし、公的機関の事業への参入の道筋をつけるように導こうとしましたが、教育局がカヤンベ市の担当者を招くことに対して難色を示したため、カヤンベ市の参加はできませんでした。代わりに、地域で活動する赤十字カヤンベ支部や教育省、異文化間二言語教育局その他の組織に支援を要請し前向きな回答を得ています。実際に支援を受けた学校もありますが、基本的には次年度に持ち越しとなりました。他機関とのつながりができ、特に異文化間二言語教育局(先住民が運営する政府機関)はこの事業への関心が深くサネ(日本)側とも話をしたいとのことでした。

3.   SANE担当者の渡航時に現地栄養士による食事調査、事業評価

2023211日から20日まで教育環境改善部会の貝森紗羽が現地を訪問し、現地教育省の栄養担当者にサネの事業について説明をし、国の栄養政策について話を聞きました。担当者からは今後の協力関係を作っていきたいとの言葉をいただいています。また、栄養士と共に6校中5校を訪問し、直接校長や担当教師にアンケートをとることができ、自家肥料の作成や種苗の提供で学校菜園が充実することが、子ども達の食生活への良い影響となることを確認し、本事業(学校菜園)が給食改善にどのように影響をしているのかを評価できました。

4.   調理実習の実施

事業の遅れから学校菜園の進展に影響があるのではと懸念されたことと、予算に余裕が出たため事業計画を見直して、現地栄養士の協力で39日から16日にかけて菜園の作物を使った調理実習を実施し、高い関心がありました。学校菜園の継続に大きな動機となりました。

5.   事業の最初と最後に講習会の開催

学校長や担当教師だけではなく、こうした公的機関を招いて講習会を行い、事業の目的を明確に伝え、学校だけではなく地域の多様なアクターが主体者となれるようにサポートするという目的で行われました。


写真はコンポストを作っている様子です。






また、栄養講習会と調理実習が行われました。










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